公募シンポジウムのご案内

以下、13のシンポジウムを公募いたします。
「テーマ」と「公募趣旨」は以下の通りでございます。
皆様のご応募、お待ちいたしております。

演題募集期間

2026年2月20日(金) ~ 3月31日(火)

公募シンポジウム1

テーマ

臨床疫学研究成果の実装上の課題と対策

公募趣旨

国内外の大規模臨床試験やリアルワールドデータの蓄積により、高血圧診療のエビデンスは強固になりつつある。しかし、これら最新の知見は実臨床の改善に必ずしも結びついておらず、「エビデンスと実践の乖離 (evidence-practice gap)」が大きな課題である。本セッションでは、降圧目標達成を阻むクリニカルイナーシャ、服薬アドヒアランスの低下、国内外を含む地域格差などの実装上の課題を掘り下げ、ICT・デジタルヘルスの活用、行動経済学的アプローチ、多職種連携による介入など、臨床疫学研究の成果を現場へ定着させるための具体的対策を論じる。実装科学の視点から、最新の研究成果に基づいていかに「日常診療の質」を高め得るか、多角的な視点による活発な議論を期待する。

公募シンポジウム2

テーマ

連関する臓器、連鎖する病態 ― 高血圧の起源を探る

公募趣旨

本シンポジウムでは、高血圧の成因を「臓器連関」や「病態連鎖」の視点から再考します。腎・心・脳・血管・代謝・免疫など多臓器の相互作用や、発症初期から臓器障害に至る連続的な病態に着目し、高血圧の起源と多様性について議論します。必ずしも複数臓器や連続した病態のすべてを扱っている必要はありません。高血圧の発症・進展・多様性のいずれかの局面を照らし出す研究も含め、基礎研究に加え、臨床研究や疫学研究など幅広い研究を対象とし、新たな病態理解や治療戦略の創出につながる発表を募集します。

公募シンポジウム3

テーマ

「パラダイムシフト」×「領域横断」が拓く新たな高血圧成因研究:若き挑戦による発見の喜び

公募趣旨

本シンポジウムでは、「パラダイムシフト」と「領域横断」をキーワードに、高血圧成因研究の新たな展開を探ります。若手研究者を演者として募集し、分野や手法にとらわれない挑戦的な研究発表を歓迎します。研究テーマや手法が必ずしも独創的である必要はなく、新たな視点や発想、試行錯誤の過程を共有する発表も対象とします。仮説段階や探索的研究も歓迎します。各発表に対しては、高血圧研究を牽引されてきたレジェンド研究者と、次世代を担う若手研究者がコメンテーターとして参加し、世代や立場を超えた前向きな議論を通じて理解を深めます。研究することの楽しさや発見の喜びを共有し、若手研究者の成長につながるセッションを目指します。

公募シンポジウム4

テーマ

高血圧診断における最新テクノロジーの活用

公募趣旨

高血圧は自覚症状に乏しく、測定機会の創出から受診行動、診断、治療参加に至る一連のプロセスに複数の障壁が存在する。ウェアラブルデバイスは測定機会を拡大し、スマートフォンアプリは測定値の可視化と受診勧奨を支援する。診断段階ではAIによる血圧変動パターン解析、連続血圧測定による白衣高血圧・仮面高血圧の検出精度向上が期待される。さらに機械学習を活用した二次性高血圧のスクリーニング支援も注目される。本セッションでは、患者の行動変容を促進し、高血圧診断および二次性高血圧の鑑別精度を向上させる最新テクノロジーについて、基礎から臨床応用まで幅広く演題を募集する。

公募シンポジウム5

テーマ

セルフモニタリング時代の血圧管理:患者中心の医療を目指して

公募趣旨

家庭血圧測定とデジタルヘルス技術の進展により、高血圧管理は「医療者主導」から「患者参加型」へとパラダイムシフトしている。スマートフォン連携やクラウドデータ共有により、患者自身が血圧変動を可視化し生活習慣との関連を理解することが容易になった。しかし我が国の高血圧管理率は依然不良であり、セルフモニタリングの質の担保、測定値の適切な解釈支援、医療者との効果的な情報共有、高齢者や健康リテラシーの低い患者への対応など課題も多い。本セッションでは、患者エンパワーメントを促進し治療アドヒアランスを向上させるセルフモニタリング戦略について、行動科学やデジタル療法の知見も含め、真の患者中心医療実現に向けた多角的な演題を募集する。

公募シンポジウム6

テーマ

高血圧克服のための運動療法Up to Date

公募趣旨

高血圧治療の基本は生活指導と薬物療法です。食事療法と運動療法は生活指導の両輪です。運動療法として従来から有酸素運動の降圧効果のエビデンスが周知されておりましたが、「高血圧管理・治療ガイドライン2025」では有酸素運動、レジスタンス運動、両者やその他のストレッチ運動などとの複合運動ともに、有意な降圧効果を認め、運動の種類による差はないことが示されました。また、高血圧患者の背景による個別な運動の種類の選択が推奨されています。等尺性レジスタンス運動としての握力運動による降圧効果も報告されています。本シンポジウムは、様々な運動療法の降圧効果の最新の知見を発表・議論する場となることを期待します。

公募シンポジウム7

テーマ

高血圧パラドックスを克服する降圧療法

公募趣旨

高血圧パラドックスは、有効で安全な降圧薬が多数存在し、治療ガイドラインも整備されているにもかかわらず、高血圧のコントロール率が低く、脳卒中・心血管疾患による死亡や障害が十分に減っていないという矛盾した状況を指す。その背景には、公衆衛生的問題、教育不備など患者側の疾患理解不足、加えて医療者側の疾患理解不足などが存在する。本シンポジウムでは、高血圧パラドックスを克服すべく、幅広い視点からの実践的なアプローチについて情報を共有できる場としたい。

公募シンポジウム8

テーマ

高血圧治療におけるARNI、MRA、Ald合成阻害、SiRNA, インクレチン作動薬活用Up-To-Date

公募趣旨

ARNIおよびMRAは高血圧管理・治療ガイドライン2025においてG2降圧薬に分類され、2剤併用を行う降圧薬治療STEP2から用いられる薬剤と位置付けられている。また、近年新規の作用機序を持つ薬剤として、アルドステロン合成酵素阻害薬やアンジオテンシノジェンに対するSiRNAの有効性が報告されている。さらに、インクレチン作動薬についても、軽度ながら血圧低下作用があり動脈硬化や腎症に対して有効であるとされている。これらの薬剤について、最も効果が期待される病態や対象となる患者像、あるいは効果的な使用法についてディスカッションする場としたい。

公募シンポジウム9

テーマ

腎臓と心臓の両面から見たMRAの役割

公募趣旨

高血圧は心血管疾患や腎障害の主要な危険因子であり、その合併症管理は臨床上極めて重要です。近年、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(MRA)は降圧効果に加え、心筋リモデリング抑制や腎保護作用を示すことが報告され、心腎連関の観点から注目されています。本セッションでは、MRAの作用機序や分子レベルでの基礎的知見から、心不全や慢性腎臓病を合併する高血圧患者における臨床応用までを幅広く取り上げます。副作用管理や新規MRAの可能性についても議論し、心臓と腎臓の両面から最新エビデンスを共有することで、今後の治療戦略に資する知見を提供することを目的とします。

公募シンポジウム10

テーマ

降圧薬による動脈硬化予防を再考する

公募趣旨

高血圧に対する血圧管理は脳心腎を初めとする各種臓器保護としての効果が期待できる。この保護される臓器の1つとして血管があり,これが他臓器保護効果のメカニズムの1つとして機能している可能性がある。血管保護効果のメカニズムとして,降圧自体も効果を発揮するが,それ以外にも薬剤の種類毎に降圧に依存しない異なる抗動脈硬化作用を有している可能性がある。このため,薬剤毎に動脈硬化予防の効果が異なっている可能性がある。この点を整理するため,各薬剤のそれぞれの立場から議論していただく。

公募シンポジウム11

テーマ

抗がん剤誘発高血圧の病態とマネジメント

公募趣旨

近年、抗がん剤誘発高血圧は、がん診療の現場において重要性が高まっています。高齢化に伴うがん患者およびがん治療の増加に加え、分子標的薬や免疫療法の普及がその背景にあります。病態機序の理解に加え、血圧モニタリング、降圧薬選択、休薬・減量判断、鑑別診断など、実臨床での対応は多岐にわたります。がんサバイバーにおける心血管疾患(CVD)リスク管理も関連する重要な課題です。本セッションでは、基礎から臨床、症例、実践的工夫まで、抗がん剤誘発高血圧に関する幅広い演題を募集します。

公募シンポジウム12

テーマ

心不全予防のための降圧治療戦略-ステージA/Bへの取組み-

公募趣旨

心不全診療ガイドライン(2025年改訂版)において、高血圧はステージA(心不全リスク)に、高血圧性心疾患や心室肥大はステージB(前心不全)に分類されている。そして肥大心は、ステージBに分類されているナトリウム利尿ペプチド(心不全マーカー)の上昇と密接に関連している。日本において高血圧患者は4300万人と有病率が高いが血圧コントロール率は低い。高血圧の予防・治療が十分に行わなければ国民の血圧は上昇し、高血圧が心不全パンデミックに拍車をかけることが想像される。本シンポジウムでは、心不全の発症および進展予防に対する高血圧発症予防や高血圧患者の降圧治療の実際など、最新の知見を含め幅広い視点からの応募を期待している。

公募シンポジウム13

テーマ

パーソナルヘルスレコード(PHR)を活用した血圧管理

公募趣旨

PHRは、「自分の健康情報を自分で持ち、管理するしくみ」です。PHRを活用すると、血圧や心拍数、診療記録や薬の履歴などの記録を一元管理でき、体調の変化(例えば「最近、血圧が高い」など)に気づきやすくなります。高血圧管理に重要な家庭血圧の記録や共有が可能になり、患者さんの血圧管理意識向上につながります。また、家庭血圧のコントロール状況や治療介入状況を把握でき、エビデンス構築など高血圧診療の発展にも期待が持てます。PHRを活用するために様々なアプリが開発されているのも事実です。本シンポジウムではPHRと血圧管理に関するこれまでの成果や最新の話題を提示し、高血圧診療にPHRをどのように生かしていくかを議論していただきたいと考えています。