新たに開発されたディープ・ラーニングという機械学習の手法が非常に優秀だったことによって2010年代から特に画像認識や音声認識においてAIの技術は急速な進歩を示してきた。人の顔の認識はAIが人間よりも正確になり、スマートフォンの音声対話機能やAIスピーカーなどが実用化されている。最近になってディープ・ラーニングの手法が発展して、認識だけではなく生成もできるようになってきた。2022年になってMidJourneyやStable Diffusionという画像生成AIが発表され、秋には言語生成AIのChatGPTが発表された。OpenAIが開発したChatGPTはかなり高い水準の文章を生成できるということで世界中に衝撃を与えた。使用にあたってときどき間違いを犯す、情報漏洩の危険がある、著作権が脅かされる危険があるなどいくつかの問題はあるものの、(馬車に代わるものとして)自動車が発明されたのに匹敵する社会的な影響があると思われる。ここではchatGPTを代表とする生成AIが世の中をどう変えるかを考える。