会長挨拶

第32回日本病院総合診療医学会学術総会
会長 前田 隆浩
(長崎大学病院 総合診療科)
このたび、第32回日本病院総合診療医学会学術総会を、2026年2月21日(土)・22日(日)の2日間、出島メッセ長崎において開催いたします。
病院総合診療は、多様な背景や病態をもつ患者に包括的に対応し、院内にとどまらず地域の医療連携を支える中核的な存在として大きな期待が寄せられています。地域社会との連携・共創を通じて、その価値が一層発揮される診療・学問領域であり、高齢化が進み医療を取り巻く環境が急速に変化する中、地域とともに変化に強い「骨太」の医療を築いていくことが求められています。医療と暮らし、そして地域社会のそれぞれが「奏でる音」を調和させ、豊かな医療を創造していく——そのような願いを込めて、メインテーマを「地域との協奏」といたしました。
本総会では、病院総合診療の実践、教育、研究の各分野における最新の知見や取り組みを共有し、未来を見据えた活発な議論を通じて相互に学び合い交流を深める場としたいと考えております。若手からベテランまで、幅広い世代の皆様にご参加いただき、それぞれの課題意識やアイディアを持ち寄っていただくことを心より期待しております。
開催地である長崎は、古くから海外に開かれた「交流と融合の街」として独自の歴史と文化を育んできました。西洋医学の黎明期に多くの医術や知識がもたらされたこの地は、新しい学問や概念を受け入れる風土が根づいており、既存の枠組を越えた議論の場としてまさに相応しい舞台です。自由で創造的な対話と交流を通じて、新たな連携や発想が生まれる機会となることを願っております。
また、総会期間中はちょうどランタンフェスティバルが開催されています。歴史と文化が交差する長崎の街で、学びと交流、そして彩り豊かな時間をお楽しみいただければ幸いです。
多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。