会長挨拶

第27回日本骨粗鬆症学会
会長 井上 大輔
帝京大学ちば総合医療センター 病院長
第三内科学講座 主任教授
このたび、第27回日本骨粗鬆症学会を2025年9月12日(金)~ 9月14日(日)の3日間にわたり、千葉県の幕張メッセ国際会議場で開催する運びとなりました。日本骨粗鬆症学会は前身の日本骨粗鬆症研究会(1992年ー)を発展させ、1999年から毎年開催されてきました。いまや会員数が一万人を超えるまでに発展した、この伝統ある学会を初めて千葉県で主催させて頂くこととなり、大変光栄に存じます。皆様のお力添えを賜り、参加する方々が大いに学び、語り合い、楽しめる会にしたいと考えております。
本会のテーマは「骨を活かし、骨と生きる」です。運動器としての骨を守ることは、超高齢社会において健康寿命延伸のための重要な課題となっています。一方、骨は支持組織や運動器として機能しているだけではなく、内分泌臓器としてミネラル代謝やエネルギー代謝などの維持にも大きく貢献しています。多数の併存疾患やポリファーマシーの問題を抱える高齢者においては、内科的あるいは代謝学の視点からもさらに骨に対するケアを充実させていく必要があります。そのために本学会は、まさに中心的な役割を果たしていかなくてはならないのです。多臓器ネットワークの中でしっかりと息づく骨を「長く活かす」こと、そしてその恩恵によって皆さんが「骨とともに健康に長生き」できること、このような目標をテーマに皆さんと活発に議論できる学会にしたいと考えております。
幕張メッセは羽田・成田の両空港からも東京駅からも比較的アクセスの良いロケーションで、学会のみならず様々なイベントが定期的に開かれています。南房総の養老川沿いに位置する地球最後の地磁気逆転現象を物語る地層は、地質時代に「チバニアン」という名前が与えられたことで一躍有名になりました。本会のポスターでも地磁気逆転をイメージした砂時計をあしらえています。また、自然豊かな千葉県は野菜や果物、海産物など美味しい食材に富んでいます。米どころの一つでもあり、38もの酒蔵が散在しています。学会場では、少しでも千葉県の香りを感じられるようなおもてなしをさせて頂きたいと考えています。多くの皆様のご参加を心よりお待ちしております。