第49回日本膵臓学会大会

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パネルディスカッション(アンサーパッドセッション)について

本大会のパネルディスカッションは、アンサーパッドを用いて会場の意見を聞きながら、提示された症例の診断および治療に関する討論を行う形式をとります。
アンサーパッドの結果につきましては、当ページおよび学会誌「膵臓」に掲載し、会員の先生方へフィードバックを行います。

本セッションが活発な議論となりますよう、積極的なご参加をお待ちしております。

セッション一覧およびアナライザー集計結果

集計結果はセッション終了後、1~2時間後に更新予定です。

会場:第2会場(和歌山県民文化会館 2F 小ホール)

セッション 1: 切除不能膵癌における治療方針-conversion surgeryの是非-
開催日時: 6月29日(金) 8:20~10:20

パネルディスカッション 1
 
平野 聡(北海道大学消化器外科学教室II)
古瀬 純司(杏林大学腫瘍内科)
 
膵癌はこれまで様々な治療開発やの工夫が行われてきたものの,依然予後不良の難治癌である.しかし,切除可能例ではS-1やゲムシタビンの術後補助療法により5年生存率は大きく改善し,さらに術前補助療法の大規模な比較試験も進んでいる.また最近,切除可能境界(borderline resectable)の概念が定着し,術前化学療法あるいは化学放射線療法など新たな治療戦略も試みられてきている.一方,切除不能例においては化学放射線療法や従来のゲムシタビン,S-1,エルロチニブの化学療法に加え,FOLFIRINOX療法あるいはゲムシタビン+ナブパクリタキセルの強力な治療法が導入され,治療成績は格段に向上した.その結果,切除不能から切除可能へのconversion例も増えてきている.膵癌のさらなる予後の改善にはこれらの治療を効果的に組み合わせ,治癒切除を達成することが治療戦略のひとつと考えられる.しかしこれまでのところ,膵癌ではいわゆる conversion surgeryが本当に予後の延長に寄与するかどうか,十分に検討されているとは言えない.さらに,conversion surgeryの適切な適応や安全性など検討すべき課題は多い.
 
本パネルディスカッションでは,外科と内科から2症例を提示し,治療方針を参加者全体で検討したい.また,パネリストにテーマを決めて発表いただき,遠隔転移および局所進行切除不能膵癌の治療選択を考える上で,conversion surgeryの意義と現状,さらに今後の展望を議論したい.

セッション 2: 膵管癌の早期診断・治療を目指して
開催日時: 6月29日(金) 10:30~12:30

パネルディスカッション 2
 
植木 敏晴(福岡大学筑紫病院消化器内科)
花田 敬士(JA 尾道総合病院消化器内科)
 
膵癌の予後は未だ不良であり,その予後改善には早期診断法の確立が必須であるが,国内における診断件数は少数である.日本膵臓学会(JPS)は膵癌診療ガイドラインを発刊しているが,最新の2016年版では腫瘍径1cm 以下の膵癌を“長期予後の期待出来る早期の膵癌”と位置づけ,膵管の口径不同や拡張,膵のう胞性病変などの間接所見に着目し,従来のUSや造影CTを用いた“腫瘤性病変”からEUSやMRI(MRCP)を用いた“膵管の異常”を重視した診断アルゴリズムの変革の必要性を述べている.また,術前の確定診断法として,EUS-FNAおよびERCPを用いた膵液細胞診などがあげられるが,その適応と選択については一定のコンセンサスは得られていない.
 
本セッションでは,精査の結果早期に診断された2例を提示し,膵内に小型の腫瘤性病変を認めた場合,および膵管の異常を認めた場合にその後の画像診断の進め方,確定診断法の選択および手順,確定診断された後の外科的手術方法の選択,術後経過観察法などをどうするかなど,膵癌早期診断に関する現状,問題点と今後の課題についてアンサーパッドを用いてご参加の先生方の御意見を伺いながら討論を進めていきたい.内科側から2名,外科側から2名のエキスパートの先生方をパネリストとしてお迎えして,白熱した議論を行っていただく.多数の先生方の御参加を期待している.

セッション 3: 分枝型IPMNの治療:手術vs. 経過観察
開催日時: 6月29日(金) 15:20~17:20

パネルディスカッション 3
 
杉山 政則(杏林大学外科)
真口 宏介(手稲渓仁会病院教育センター)
 
IPMNの診断・治療方針については,2006年の国際診療ガイドライン初版に続き,2012年と2017年に改訂が報告されている.この中で,特に分枝型IPMNに対する診療方針選択のアルゴリズムの改正が続けられており,日常診療で手術適応か否かが問題となる症例の多くは分枝型IPMNである.
 
今回のパネルディスカッションでは,分枝型IPMNの実例を通してアンサーパッドを用いた症例検討を行い,手術適応か否か,その判定に必要な検査と所見は,ERCPは必要か,組織診断の方法と注意点は,手術適応の場合の進展範囲診断と術式選定をどのように行うか,経過観察の際の注意点は,などについて討論したいと考える.その後,指定パネリストの4名の先生方に,1. 手術適応,2. 組織診断法,3. 術式選択,4. 経過観察法,の4つのテーマについて発表頂き,さらに議論を深めたいと考える.多数の先生方の参加を期待する.

セッション 4: 慢性膵炎に対する治療戦略;
Surgery vs. Interventional endoscopy
開催日時: 6月30日(土) 8:20~10:20

パネルディスカッション 4
 
竹山 宜典(近畿大学肝胆膵外科)
北野 雅之(和歌山県立医科大学内科学第2講座)
 
慢性膵炎の主症状は,上腹部痛,背部痛,消化不良,糖尿病等があるが,特に上腹部痛,背部痛が患者のQuality of Lifeを損なう症状であり,鎮痛薬投与でも改善せず,難治性疼痛を有する症例も少なくない.
保存的治療で改善しない難治性疼痛例に対する治療としては,内視鏡治療,ESWL および外科治療が選択肢として挙げられる.内視鏡治療と外科治療を比較した報告は少ないが,疼痛緩和効果,再治療率において,外科治療が優れていることがヨーロッパから報告されている.一方,我が国の慢性膵炎診療ガイドラインでは,保存的治療で改善しない慢性膵炎の疼痛では,内視鏡治療が推奨されており,内視鏡治療でも改善しない場合には,外科治療が推奨されている.しかしながら,外科治療が実施できる施設数が限られていること,内視鏡治療と外科治療を比較したエビデンスが少ないことが問題となっている.
 
そこで,本パネルディスカッションでは,慢性膵炎の疼痛対策としての内視鏡治療と外科治療を比較することを目的としている.具体的に提示された慢性膵炎症例の治療方法について,4名のエキスパートにコメントいただいたうえでアンサーパッドを用いて慢性膵炎に対する両治療法の適応・位置づけを明らかにしていきたいと考えている.

パネルディスカッション

パネルディスカッション 16月29日(金) 8:20~10:20 第2会場

「切除不能膵癌における治療方針-conversion surgeryの是非-」

司  会: 平野  聡 北海道大学 消化器外科学教室Ⅱ
  古瀬 純司 杏林大学 腫瘍内科
パネリスト: 池田 公史 国立がん研究センター東病院
  上野  誠 神奈川県立がんセンター 消化器内科
  岡野 尚弘 杏林大学 内科学腫瘍科
  元井 冬彦 東北大学 消化器外科学
  里井 壯平 関西医科大学 外科
  浅野 賢道 北海道大学 消化器外科学教室II

パネルディスカッション 26月29日(金) 10:30~12:30 第2会場

「膵管癌の早期診断・治療を目指して」

司  会: 植木 敏晴 福岡大学筑紫病院 消化器内科
  花田 敬士 JA尾道総合病院 消化器内科
パネリスト: 丸尾  達 福岡大学筑紫病院 消化器内科
  南  智之 JA尾道総合病院 消化器内科
  潟沼 朗生 手稲渓仁会病院 消化器病センタ-
  芹川 正浩 広島大学 消化器・代謝内科
  大塚 隆生 九州大学 臨床・腫瘍外科学分野
  佐野 圭二 帝京大学 外科講座

パネルディスカッション 36月29日(金) 15:20~17:20 第2会場

「分枝型IPMNの治療:手術vs. 経過観察」

司  会: 杉山 政則 杏林大学 外科
  真口 宏介 手稲渓仁会病院 消化器病センター
パネリスト: 越田 真介 仙台市医療センター仙台オープン病院 消化管・肝胆膵内科
  深澤 光晴 山梨大学 内科学講座第一教室
  清水 泰博 愛知県がんセンター中央病院 消化器外科
  大塚 隆生 九州大学 臨床・腫瘍外科学

パネルディスカッション 46月30日(土) 8:20~10:20 第2会場

「慢性膵炎に対する治療戦略;Surgery vs. Interventional endoscopy」

司  会: 竹山 宜典 近畿大学 肝胆膵外科
  北野 雅之 和歌山県立医科大学 内科学第2講座
パネリスト: 三方林太郎 千葉大学 消化器内科
  松波 幸寿 東京医科大学 消化器内科
  山本 智支 藤田保健衛生大学坂文種報德會病院 消化器内科
  石田 晶玄 東北大学 肝胆膵外科