第86回日本循環器学会学術集会

演題募集

チーム医療セッション(シンポジウム)演題募集要項

〈チーム医療セッション概要〉

第86回日本循環器学会学術集会では、メディカルプロフェッショナルを対象としたセッションを開催致します。チーム医療に関わるスタッフが中心となる一般演題(口述・ポスター)、シンポジウム、そして専門家による教育講演が行われます。なお、コメディカル賞審査講演において優秀演題を選定し、審査のうえ表彰致します。多数の演題応募とご参加をお待ち申し上げます。

参加資格

チーム医療スタッフ:看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床工学技士、診療放射線技師、臨床検査技師、栄養士、救急救命士、医療ソーシャルワーカー、他

※演題応募につきましてはすべての方がご応募可能ですが、可能な限り会員または準会員へのご入会をお願い致します。正会員、準会員にご入会いただきますと、コメディカル賞への応募が可能となります。

募集演題(シンポジウム)

5つのシンポジウムの演題を募集致します。
※演題登録時、「シンポジウム1~5」のいずれかを選択頂きますが、その際は下記の番号をご参照ください。
募集演題の詳細については随時ホームページ上に掲載致します。

シンポジウム1
肺高血圧症の診断と治療における放射線診療の役割

座長: 赤木 達 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 循環器内科学
  高尾 由範 大阪市立大学医学部附属病院 中央放射線部
座長のことば
肺高血圧症とは肺血管の狭窄や閉塞により、著明な肺動脈圧の上昇から右心不全をきたす重篤な疾患である。近年肺血管特異的に作用する様々な肺血管拡張薬(エンドセリン受容体拮抗薬、PDE5阻害薬、可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬、プロスタサイクリン製剤)が使用可能となり、長期予後の改善がみられている。肺高血圧症の原因は、特発性、膠原病、先天性心疾患、門脈圧亢進、薬剤、左心疾患、肺疾患、血栓塞栓症など多岐にわたるが、原因疾患別に治療方針が異なるため、正確な診断が極めて重要となる。特に特徴的な所見がみられるCT、肺換気血流シンチ、肺動脈造影などの放射線画像は診断に有用であり、MRIによる右心機能評価も右心不全の状態を把握するうえで大切である。また治療介入を行った後に、これら放射線画像をフォローすることで治療効果の判定に役立つ。このように肺高血圧症の診断と治療において、放射線診療の役割は非常に大きい。そこで本シンポジウムを医師や診療放射線技師をはじめとする肺高血圧症の診断と治療に携わるスタッフが、共通の認識を持って診療に当たれるよう肺高血圧症の放射線画像を学ぶ機会にしたい。

シンポジウム2
多様なフレイル・サルコペニアと心疾患との関係

座長: 荒井 秀典 国立長寿医療研究センター
  高橋 哲也 順天堂大学保健医療学部
座長のことば

平成25年5月に日本老年医学会が「虚弱」と訳されていたFrailtyの訳を「フレイル」とすることを提言して以来、全国的にフレイルの概念が浸透し、その予防策や効果的な介入方法が様々議論されるようになった。循環器疾患についても、心房細動や慢性腎臓病などの重複疾患のほかに「フレイル」が加わることで治療が著効しにくいことが明らかになり、フレイル対策がさらに注目を集めている。フレイルには、身体的フレイル、精神・心理的フレイル、社会的フレイルがあり、最近では口腔機能の低下に着目したオーラルフレイルにも注目が集まっている。また、身体的フレイルの原因としてのサルコペニアについては、骨格筋以外にも呼吸筋サルコペニアや骨の脆弱性に着目したオステオサルコペニアなどが指摘されるようになり、フレイルやサルコペニアは多様化の様相を呈している。ゆえにフレイルやサルコペニアを総合的にケアするチーム医療がますます重要になってきており、特に健康寿命延伸のためには、disabilityの克服に加えて、転倒予防やセルフケア能力の改善を目指す理学療法の役割が極めて重要といえる。

本セッションでは、心疾患に関連する様々なフレイル・サルコペニアを整理しながら、フレイルやサルコペニアと運動機能、生命予後との関係を議論し、循環器医療におけるチーム医療の重要性を改めて考えるセッションとしたい。

シンポジウム3
併存疾患を有する循環器疾患患者への薬物治療

座長: 植田 真一郎 琉球大学 臨床薬理学
  志賀 剛 東京慈恵会医科大学臨床薬理学
座長のことば

近年、人口の高齢化とともに循環器疾患患者も複数の併存疾患を抱えていることが多い。現在の医療はどの領域においてもエビデンスに基づいた治療(Evidence-based Medicine, EBM)が展開されている。確かに臨床試験の結果を適切に取り入れたガイドラインに沿った薬物治療は予後を改善する。とくに循環器疾患はリスク管理という観点から多剤併用による薬物治療が行われることが多い。一方で併存疾患が増え、それぞれが適切なガイドラインに沿った薬物治療を行うと薬の数が増えるのも現実である。しかし、効果は足し算でない。さまざまな併存疾患を有する患者に、多様な診療環境で治療が行われると、実際の効果は臨床試験で示された効果よりも低い場合があるといわれる。EBMに基づいた薬の併用が、本当に目の前の患者の利益になっているのか?逆に、患者の不利益(害)になっていないか?また、併存疾患に対する治療が、循環器疾患への治療効果を妨げている可能性、あるいは循環器疾患への治療が併存疾患を悪化しうる可能性、薬物相互作用なども考慮しなければいけない。そこには各患者の病態を正確に把握し、その治療ゴールを明確にしたうえでの併存疾患を意識した薬の選択と使い方が必要とされる。

本シンポジウムでは、これから増えてくる併存疾患を有する循環器疾患患者に対する適切な薬物治療について、その課題、解決へ向けての取り組み、新しい視点に立った研究などを示してもらい、多方面から考えてみたい。

シンポジウム4
左室壁運動異常を考える-再現性良く診断するために-

座長: 岩永 史郎 埼玉医科大学国際医療センター 心臓内科
  田中 教雄 西宮渡辺心臓脳・血管センター
座長のことば

左室壁運動の評価は、心エコー図検査の基本ではあるが、施設や指導者によってバラツキがあり、確立されたものとはいえない。壁運動異常は断層像の動画を観察して評価するため、検者の主観的な判断に依存する。また、ガイドラインには低収縮、無収縮、奇異性収縮といった異常所見の分類は記載されているが、正常収縮とは何かが定義されていない。評価結果がばらつくために、初心者はもちろんのこと、ベテランにおいても苦手意識を持っている人が少なくない。

 多数の症例の心エコー動画を複数の検者で観察して、壁運動異常を一緒に診断していると、診断結果の検者間誤差が少なくなるため、同一施設内であれば壁運動評価の再現性を高めることもできる。しかし、施設が異なるとまったく違った評価が行われていることに驚くことがある。左室壁運動を客観的・定量的に評価することによって、このようなバラツキが少なくなるため、様々な手法が検討されている。組織ドプラ法、スペックル・トラッキング法、三次元心エコー法などを用いた壁運動評価が試みられているが、日常臨床にルーチンに使用されているわけではない。このような定量評価法にも検者間誤差や普及を妨げる問題点が存在する。本シンポジウムでは、日常臨床において左室壁運動異常を鋭敏に検出し、診断の再現性を高める方法や技術、さらには客観的・定量的評価の将来の展望について討論する。

シンポジウム5
循環器疾患患者の倫理調整

座長: 三浦 稚郁子 地域医療振興協会 
  白石 裕一 京都府立医科大学循環器腎臓内科
座長のことば

昨今、厚労省は、ACPの考え方を推進しているが、患者が自分の望む医療やケアを前もって家族とともに考えていたとして、いざ、急激に生命の危機状態に陥ったとき、もしくは患者の認知機能に障害が起き自分で意思決定できなくなったとき、果たして代理決定者は、ジレンマなく、患者の意思を尊重した意思決定ができているのだろうか。
消防庁の急病の疾病分類では、脳疾患及び心疾患等を含む循環器系が全体の15.7%を占め、死亡及び重症(長期入院)において、脳疾患や心疾患等が占める割合が高い(令和元年版「救急・救助の現状」)。また、介護が必要となった主な原因に占める割合は、脳血管疾患と心疾患を合わせると 20.6%となる(令和元年版「国民生活基礎調査:厚生労働省」)。このような循環器病の背景を考えると、循環器疾患患者には、常に様々な場面で危機的な状況が訪れる可能性があり、医療者は患者・家族の意思決定支援のために適切な倫理調整が必要である。
クリティカルケア領域で倫理的問題が生じやすい理由として、治療効果を上回るリスクがある、患者の意思表明が難しいことが少なくないこと、重症患者のトリアージに際して治療の意味やその効果の不確定さなどが挙げられる。患者の自己決定権、知る権利、脳死や臓器移植の問題、医療経済的に見て高度医療の限界などの問題がかかわってくる。患者の意識がない、意思決定や表明が出来ないなどの状況では患者の価値や信念が尊重されない場面も生じる。

本シンポジウムでは、循環器疾患患者の治療選択やケアの方向性を意思決定する際に、チームや組織で倫理調整に取り組んでいる施設の在り方を共有することで、循環器医療の現場で患者・家族にとってよりよい意思決定ができる倫理調整を検討していきたい。

〈演題募集要項〉

シンポジウムでの発表を希望する方は、以下の申込要項に従って応募してください。

1.演題募集期間

オンライン登録開始: 2021年7月7日(水)午前10:00
新規登録締切: 2021年8月5日(木)午前6:00 (時間厳守) 終了
修正締切: 2021年8月6日(金)午前6:00 (時間厳守) 終了
  多数のご応募をいただき、ありがとうございました。

※締切後は演題の登録・修正・削除などの操作は一切できません。

※午前6:00までに登録を完了させてください。完了できていない場合は登録となりません。

※締切直前はホームページへのアクセスが集中し、動作が遅くなり登録完了できない場合があります。余裕を持ってお早めにご応募頂きますようお願い致します。

演題受付は2021年7月7日(水)午前10時より開始し、8月5日(木)午前6時に締め切ります。
ローカルネットへの外部からの侵入を防ぐためにファイアーウォールが設定されている場合など、ご使用のコンピュータ環境によってはホームページから登録できない場合もございます。
期間中は登録した演題を何度でも修正することができ削除も可能ですが、締め切り後は演題の登録、修正、削除は一切できません。また、締め切り直前はホームページのアクセスが集中し、演題登録画面の動作が遅くなることが予想されますので、余裕をもってお早めにご応募くださいますようお願い致します。
ホームページから演題登録ができなかった場合、特別の配慮は致しませんのでご注意ください。

2.提出様式と発表形式

  • 1)演題は応募要項をよくご確認の上、下部のボタンより演題登録画面にログインいただき、オンライン登録して下さい。
  • 2)抄録本文(タイトル、著者名、所属機関名を除く)は、全角650字を目安としてください。
    ただし図表がある場合は全角430字以内になります。抄録タイトルは69字までとします。
  • 3)受理された抄録のタイトル、著者名、所属機関名、抄録本文は、投稿時のデータがそのまま抄録集に掲載されます。登録の際には、ホームページ上の注意事項をよく参照のうえ、入力してください。
  • 4)発表形式(シンポジウム)の決定については、日本循環器学会チーム医療部会にご一任ください。
  • 5)演題を登録する際、演題登録番号が自動的に割り当てられます。締切日までは、登録内容を何度でも修正・変更することができます。演題登録番号、個人IDおよびパスワードは登録演題内容の変更のほか、受領確認、採否確認にも必要ですので必ず記録しておいてください。パスワードの保存とその機密保持に関しては登録者の管理と致します。パスワードを紛失した場合でも、セキュリティの関係からお問い合わせには一切応じられませんのでご注意ください。
  • 6)演題の取り消しは、会期初日の2ヶ月前(2022年1月11日)までに連絡があった場合に限り受理します。
    以後につきましては、発表業績として取り扱うこととし、取り消しは致しかねます。
  • 7)演題登録に関するお問合せ
    第86回日本循環器学会学術集会プログラム事務局
    (株)コングレ内
    E-mail : jcs2022prg@congre.co.jp(平日 10:00~17:00)
    ※新型コロナウイルスの影響により、当面の間テレワークを導入させていただいております。 お問い合わせはメールにてお願いいたします。

3.日本循環器学会の臨床研究の利益相反(Conflict of Interest, COI と略す)について

日本循環器学会の臨床研究の利益相反(Conflict of Interest, COI と略す)に関する共通指針と細則に基づき共同演者を含めて発表者全員は、配偶者、一親等の親族、生計を共にする者も含めて、当該演題発表に関して、「臨床研究に関連する企業、法人組織や営利を目的とした団体」との経済的な関係について過去3年間におけるCOI 状態の有無を、抄録登録時に自己申告をしてください。
共同演者のCOI申告については、演題登録時に登録された共同演者のメールアドレス宛に申告画面のURLが配信されますので、URLから自己申告をしてください。
筆頭発表者は共同演者も含めて該当するCOI 状態について、発表スライドの最初(または演題・発表者などを紹介するスライドの次)に、あるいはポスターの最後に開示が必要となります。

4.演題受領通知および演題採否通知

演題受領の有無は学術集会ホームページの演題登録画面にて、演題登録番号、パスワードを入力してご確認ください。登録されたE-mailでも受領通知が届きます。
演題採択通知は登録されたE-mailアドレス宛に2021年8月に送付致しますので、必ずE-mailアドレスをご登録下さい。

(一社) 日本循環器学会事務局 担当:吉浜
E-mail: jcs-endai@j-circ.or.jp / TEL: 03-6775-9112 / FAX: 03-9775-9115

演題登録画面

新規登録、確認・修正は終了しました。
多数のご応募をいただき、ありがとうございました。