第39回日本高血圧学会総会

M eet the Professor (MTP)

本総会では、若手医師が海外の一流の研究者と小人数で議論する「Meet the Professor」というセッションを朝の時間帯に企画しております。具体的には、海外からの招待講演者(Professor)とお話をしたい若手医師を募集し、そのProfessorとテーブルを囲んで議論するというものです。

下記よりお申し込み下さい。たくさんのご参加をお待ちしております。

【参加お申し込み期間】8月1日(月)正午~ 9月2日(金)正午
9月9日(金)正午

Meet the Professorお申し込み

Meet the Professorの参加申し込みを終了しました。ご応募いただき、ありがとうございました。

なお、セッションによっては余裕がありますので、参加ご希望の際は運営事務局(jsh39@congre.co.jp)まで
メールにてお問合せください。

10月1日(土)7:50-8:40

(1)Professor:David G. Harrison(Vanderbilt University)

コーディネーター:谷山 佳弘(近畿大学医学部医学科)
テーマ:免疫、慢性炎症と高血圧
(Immunity, chronic inflammation and hypertension)
セッション紹介 ▼
David G. Harrison教授はVanderbilt大学医学部臨床薬理学のDirectorを務めておられます。教授の研究室からは、高血圧の病態生理における獲得免疫ならびに慢性炎症の役割を解明する画期的な研究成果が続々と報告されています。RAG-1ノックアウトマウスを用いたエレガントな手法により、アンジオテンシンⅡによる昇圧にはT細胞の存在が必須であることを2007年J.Exp.Medに報告しました。これを皮切りに、高血圧の病態においてT細胞およびT細胞由来のIL-17やTNF-αが血管収縮や塩分貯留のメカニズムに深く関わっていることをJCI、Circ Res、Hypertensionなどの一流誌に次々と報告しています。MTPでは教授の最新研究成果も合わせ、高血圧の病態における免疫・慢性炎症の役割について深い議論が行われるものと期待しています。興味をお持ちの方は是非御参集ください。

(2)Professor:Joey Granger(University of Mississippi)

コーディネーター:高橋 信行(東北大学大学院薬学研究科臨床薬学分野)
テーマ:妊娠高血圧症候群および腎と高血圧
(Pregnancy-associated hypertension and renal mechanism of hypertension)
セッション紹介 ▼
妊娠高血圧症候群、腎臓の高血圧における役割、一酸化窒素、エンドテリン、圧利尿機序等に興味のある方の参加をお薦めいたします。Granger教授は米国Mississippi大学生理学および内科学のBilly S. Guyton Distinguished Professorで、アメリカ生理学会会長、Hypertensionのeditor, Am J Hypertens, Am J Physiol (renal physiol, regulatory and integrative physiology), J Am Soc Hypertensのeditorial board, AHA Hypertension 2016 Scientific Sessions Program Chair等を務めておられます。本MTPでは、数名の若手の方に自分のデータをプレゼンテーションしていただき、討論したいと思います。妊娠高血圧症候群、腎臓の高血圧における役割に関する研究で世界をリードするGranger教授から助言をいただける貴重な機会です。ぜひご参加ください。

(3)Professor:Jan A. Staessen(University of Leuven)

コーディネーター:浅山 敬(帝京大学医学部衛生学公衆衛生学講座)
テーマ:若手研究者の研究発表と討論
(Research presentation and discussion with the Professor)
セッション紹介 ▼
本セッションでは、循環器のコホート・比較試験やメタ解析で知られるJan A. Staessen教授(University of Leuven, Belgium)を囲んで、3-4名の若手研究者がそれぞれ、自分自身の研究に関するプレゼンテーションと質疑応答を行います。発表はPowerpointなどのスライド形式で、質疑も含めてすべて英語で行います。そのため、院生~ポスドク・助教クラスの”fluent in English”な発表者を求めます。発表希望の方は、8月末日までに運営事務局宛に英文の演題名および簡単な英文履歴書をお送りください。応募多数の場合は、Staessen教授が演題名等より発表者を選考します。
また、聴講者としてセッションに同席する方も募集します(当日、空きがあれば事前登録なしでも同席可能です)。発表者と同じ研究グループの方が同席しても結構ですが、必ず発表者本人が発表と質疑応答を行ってください。
なお、本セッションでの研究発表内容は部外秘です。発表者ならびに同席者は当日、入室前に本セッションに関する秘密保持契約書に署名ください。

10月2日(日)7:50-8:40

(4)Professor:Thomas Myron Coffman(Duke University)

コーディネーター:阿部 倫明(東北大学病院総合地域医療教育支援部)
テーマ:高血圧における腎臓の役割について、Coffman先生と語ろう!
(Let’s talk about the inextricable role of the kidney in hypertension !)
セッション紹介 ▼
Thomas Coffman先生はDuke大学 腎臓内科主任教授でしたが、昨年よりDuke-NUS医科大学(シンガポール)のDeanに昇進されました。現在でも、高血圧における腎臓の役割について詳細に研究を継続してます。Coffman先生はとても様々な研究をされますが、特にAT1a受容体遺伝子欠損マウスを使用したクロスオーバーのマウス腎移植実験研究は有名で、腎臓のアンジオテンシンIIがどのように食塩感受性に関与しているかを実証されました。また、プロスタグランジンやIL-1による腎内マクロファージの活性化が高血圧の発症に重要であることも報告されました。このようにBIGなCoffman先生と、高血圧と腎臓(圧-利尿機能も含む)についてdiscussionしたい若手の先生方の積極的な参加をお待ちしております。

(5)Professor:William E. Rainey (University of Michigan)

コーディネーター:佐藤 文俊(東北大学病院腎高血圧内分泌科)
テーマ:- 原発性アルドステロン症における遺伝子異常と発症機構の解明へ -
(Elucidation of Gene Mutations and Pathogenic Mechanisms in Primary aldosteronism)
セッション紹介 ▼
原発性アルドステロン症(PA)は全高血圧症患者の5-10%を占め最も頻度の高い二次性高血圧症ですが近年アルドステロン産生腺腫(APA)の50-80%の頻度で細胞膜イオンチャンネルやポンプをコードするKCNJ5, ATP1A1, ATP2B3, CACNA1D遺伝子の体細胞変異が同定されることがわかりました。さらにCYP11B1/2の合成酵素の特異的モノクローナル抗体でアルドステロン産生部位が検出できる免疫組織科学的染色法が確立され、aldosterone-producing cell cluster (APCC)が剖検例の副腎球状層で検出され、決して珍しい病態ではないことがわかってきました。APCCとAPAとの関連、もしAPCCや他のアルドステロン産生副腎微小病変がAPAの前段階であるならばそれに至る経路にAPAの発症機構の解明が見えてくるかもしれません。ミシガン大学の次世代シークエンサーによる体細胞変異とこれらのアルドステロン産生副腎微小病変からAPA発症に迫る現在までの知見のUpdateをRainey先生が少人数に講義いたします。

(6)Professor:Jens Marc Titze(Vanderbilt University)

コーディネーター:北田 研人(Vanderbilt University)
テーマ:「塩」研究の最前線 -血圧から免疫、そして代謝まで-
(Rethinking of salt metabolism)
セッション紹介 ▼
Jens Titze先生は、皮膚における塩の蓄積が、全身の電解質・体液・血圧の恒常性維持に関連していることを世界に先駆けて発見されました(Nat Med 2009)。さらに、この機構が、皮膚の免疫細胞によって制御されていること、高血圧、自己免疫疾患、感染症と関連していることも証明されています(J Clin Invest 2013, Nature 2013, Cell Metab 2015)。また、基礎研究だけでなく、ヒトを対象とした100日間以上に及ぶ塩・体液バランス研究や(Cell Metab 2013)、Na-MRIを用いたヒト組織におけるNaの測定など(Hypertension 2013)、臨床研究も積極的に行われている先生です。本セッションでは、塩、血圧、免疫、代謝などをキーワードとして、基礎研究から臨床研究まで、幅広く討論したいと考えております。
主 催
東北大学大学院医学系研究科 内科病態学講座腎・高血圧・内分泌学分野
〒980-8574 仙台市青葉区星陵町1-1
運営事務局
第39回 日本高血圧学会総会運営事務局
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