会長挨拶

大辻 英吾

第96回日本胃癌学会総会

会長 大辻 英吾

(京都府立医科大学大学院医学研究科
消化器外科学 教授)

この度、第96回日本胃癌学会総会を2024年2月28日(水)、29日(木)、3月1日(金)の3日間、京都市勧業館みやこめっせ及びロームシアター京都で開催する運びとなりました。歴史と伝統のある本学会総会を私どもの教室で開催させていただくことは、胃癌研究会として1975年に故 間島 進教授が第24回研究会を、1995年に高橋俊雄教授が第64回研究会を開催されて以来3度目であり、教室にとりまして大変光栄なことと存じますとともに、これまで本学会を支えてこられた会員の先生方に心から感謝申し上げます。

さて、今回の学術集会のテーマは「胃癌を学ぶ者たち、京都に集まれ!」とさせていただきました。日本の胃癌研究は1962年に久留勝会長を中心として発足した胃癌研究会から始まりましたが、膝を突き合わせた討論を可能とするために学会組織としてではなく研究会として発足しました。胃癌研究会発足から60年余り経過して日本胃癌学会は大きな法人組織となりましたが、学術集会での討論が重要であることに変わりはありません。今般の胃癌研究は国際化が進み、多くの主なセッションの使用言語が英語となり、それに伴って海外から本学会総会に参加する研究者も増加してきました。しかしながら、一方で英語セッションの会場は深く細やかな討論がなされず、盛り上がりに欠けるのも事実です。胃癌の治療成績向上を目指すには、研究と診療の両面において今まで以上に細やかな工夫が必要となります。そのためには研究者同士が交流し、深い議論をする必要があります。第96回総会では胃癌研究の進歩と治療成績の向上を目指して、International session以外の全てのセッションの使用言語を原則日本語と致しました。どうか、京都の会場で現地参加していただき、ご自身の研究成果を発表し、新しい知識を余すことなく吸収して、第96回日本胃癌学会総会を楽しんでいただければ幸甚に存じます。

会場に隣接する平安神宮は平安遷都1100年を記念して1895年に建立されたもので、社殿は平安京の大内裏の朝堂院を8分の5に縮小して復元されたとされています。学会場での熱い議論の合間に、平安京の様子に思いを巡らせていただければ幸いです。

会員の皆様には一人でも多くご参加いただき、学会総会を実りある会にしていただきますことを、教室員一同、心よりお願い申し上げます。

ご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

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