会頭挨拶
第42回日本美容皮膚科学会総会・学術大会
会頭 秋田 浩孝
藤田医科大学ばんたね病院皮膚科
第42回日本美容皮膚科学会総会・学術大会を主催させていただくこととなり身に余る光栄と存じます。
美しさの基準は皆それぞれ違います。外面のみならず内面も健康的かつ自信に満ちた美しさへ導くことができるよう、私たちは知識や技術の習熟のみならず、心理的な背景にも心配りをしつつ治療を行うことが大切と考えます。そこで本大会のテーマを「美の本質を求める」としました。
日本美容皮膚科学会は現在会員数が3,200人を超えています。日本皮膚科学会は美容皮膚科・レーザー指導専門医制度を策定しています。これらを鑑みると多くの先生が本領域に興味を示し、日本皮膚科学会としても美容皮膚科診療を正しい方向で推進すべく進めていると推測できます。しかし医師(医師以外も含む)の安易な施術によるトラブルの報道のみならず、未承認機器や薬剤などの誤った使用・販売違反に関する報道が散見されることも事実です。
本大会は学術的な面から教育講演を8テーマ、シンポジウムを14テーマ企画しました。また各種企業系セミナーやハンズオンセミナーにも数多くご協賛いただいております。各教育講演、シンポジウムは基礎から臨床まで含んだ学術的な内容で企業に忖度せず屈託のない講演を、企業が介入するセミナー系においては機器や薬剤、その他の特徴を学術的に講演していただくようお願いしております。
海外から4人の先生にご講演をお願いしました。初日(8/31)は特別講演としてR. Rox Anderson教授(Lancer Endowed Chair in Dermatology at Massachusetts General Hospital, Harvard Medical School)、2日目(9/1)はInternational symposiumと称しR. Rox Anderson教授とともに、韓国よりChang-Keun OH先生(OZ Dermatology)、タイより Wichai Hongcharu先生(Dr. Wichai Clinic)、ルクセンブルグよりChristine Dierickx先生(SKIN PERIUM Ⅲ)にご講演をいただきます。多くの参加者にお聴きしていただきたく同時通訳も予定しております。
またリフレッシュできるよう2つの文化講演を企画しました。講演1としてヘアメイクアップアーティスト・美容家である“おぐねぇー”こと小椋ケンイチさんに「美容がもたらす前向きな心と美の力」、また講演2として日本ソムリエ協会名誉会長の岡 昌治さんに「ワインと食で巡る世界の旅」と題して美容皮膚科やAnti-agingに関する興味深いお話をいただきます。
第42回学術大会は暑い名古屋での開催です。この2日間だけで美容皮膚科の全てを学ぶことは不可能ですが、少しでも「美の本質を求める」ことができ、名古屋の食や文化も熱く存分に楽しんでいただけるよう鋭意準備を進めております。多くの皆様のご参加をお待ちしております。どうぞお楽しみにいらしてください。