座　長：

長瀬　清（岐阜大学医学部附属病院　⼿術部）

柴田　ゆうか（広島大学病院　薬剤部）

高い専門性を目指す手術医療では、職種や専門領域の知識や技術の習得に加え多職種協働の視点を備えた人材育成が求められる。しかし職種などの専門性から手術医療の成果につながる道筋をどう教育するか、その仕組み作りは難しい。目標設定、役割分担、コミュニケーションのあり方など、人材育成における現状の課題と将来への提案として、外科医、麻酔科医、看護師、臨床工学技士、薬剤師の５職種から提言を頂く。

座　長：

鳥羽　好恵（聖隷浜松病院　麻酔科）

佐々木　久美子（⽇本医科大学武蔵小杉病院　看護部）

近年の手術医療は、高度な医療機器・最新の医薬品により支えられており、習得すべき手技や業務が多様化、複雑化している。そのため専門職種間の密接な連携が重要となるが、手術医療の有害事象の多くはコミュニケーションエラーに起因しており、中でも手術部門と病棟・ICU間における情報伝達エラーは患者にとって重大事象となり得る。このセッションでは、医師、看護師、MEが各々の立場で考えるHand-offの極意について論じていただきたい。

座　長：

小久保　安朗（福井大学医学部附属病院　手術部）

座　長：

水谷　光（千船病院　麻酔科・⼿術中材センター）

手術部は滅菌供給部門（CSSD）に支えられています．円滑な業務のために，どんな取り組みがあるのでしょうか．お互い，何に困っているのでしょうか．良好な情報交換も必須です．おとなしいCSSDですが，実は手術部に対するストレスが鬱積しています．手術部とCSSDの双方に理解のある座長と，双方の間を行き来する演者に，熱く討論していただき，手術部とCSSDが共存共栄するための知恵と仕組みを探ります．

座　長：

赤沼　裕子（聖路加国際大学看護学研究科）

後藤　隆久（横浜市立大学附属病院　麻酔科）

高齢重症化と社会保障費の増大、働き方改革などの社会課題により、私達は認識や業務の変革を求められている。いま周術期分野には認定、特定行為、周麻酔期など、役割や業務範囲の異なる看護職が混在する。安全と質を担保しながら、組織のミッションに適う成果を得るために、多様な専門職をどのように育成しマネジメントするべきか。今回は実践者、指導者、組織管理者の立場から、現状と課題を提言しコンセンサスを得る場としたい。

座　長：

谷口　雄司（鳥取大学医学部附属病院　医療安全管理部）

座　長：

今井　恵美子（愛媛大学医学部附属病院）

インシデントに対して，問題点を洗い出して，ルールやマニュアルに頼った対策には限界がある．近年，重大なインシデントに至らなかった良かった点に着目する「ポジティブアプローチ」が，対策においても，人間が持つ行動特性を利用して望ましい行動に誘導する「ナッジ」が注目されている．本セッションでは，それらインシデントに対する新たな取り組みを呈示していただき，今後の手術医療における安全管理に役立てていただきたい．

座　長：

佐藤　澄子（東京都看護協会　教育部）

倉藤　晶子（⽇本医科大学付属病院　看護部）

手術医療の多様化、複雑化、医師の働き方改革の推進など社会情勢の変化に伴い、手術室看護師に求められる役割や活躍の場は拡大し、それに対応すべく、質の高い看護実践を行う上で手術室看護師としてのキャリア形成が求められている。手術室配属希望の有無にかかわらず、配属となった看護師は、経験を重ねる中で個々のキャリアについて、迷いや不安を感じる者も少なくない。そのため、これまでの学びや経験を可視化しキャリアを振り返ることで、これからの手術室看護師個々のキャリアを考える機会としたい。

座　長：

江島　豊（東北大学病院手術部・材料部）

座　長：

鈴木　健一（⽇本医科大学付属病院　ME部）

近年の医療機器、特に手術で使用する医療機器は飛躍的に進歩し、多機能であり複雑化している。そのような機器の機能を最大限に利用しそして安全に使用するには、その機器独自の特性を深く理解し経験を積む必要があり、容易いものではない。そこで、第一線で活躍されているエキスパートにプロフェッショナルとしての使いこなしについて、外科医師はもとより、手術に携わるスタッフ全てを対象にご教授いただくことが本セッションを狙いである。

座　長：

仁井内　浩（広島大学病院手術部）

座　長：

佐藤　裕子（東北大学病院　材料部）

働き方改革=職員の過重労働の改善です。手術件数だけに手術室の運用の指標をおくのではなく、職員の働き方を工夫する（業務改善、多職種連携）することで手術を受ける患者がより安全で良質な手術医療を受けられると同時に職員の労働の質（荷重労働ではない、本来業務に専念できる）を改善して労働に喜びを感じることが大切であると考えます。その喜びが果実として収益の増加につながることは大いに期待できると希望を持っています。

座　長：

清水　潤三（市立豊中病院　外科）

座　長：

渡邉　学（東邦大学医療センター大橋病院　外科）

手術医療の実施には，専門的な知識や技術を有する多職種の業務分担と連携が不可欠である．そこで，各施設における「チーム医療」の現状や工夫および問題点を報告いただき，深化に必要な+αの最適解をいただきたい．

座　長：

鈴木　健一（⽇本医科大学付属病院　ME部）

座　長：

吉富　晃子（熊本大学病院　医療技術部ME機器技術部門）

手術領域における業務範囲拡大として麻酔補助業務およびスコピストが挙げられる。医療法改正から2年が経過した今、改めて業務を拡大する上での新しい教育を行ってきた経験を元に、告示研修→院内運用→新しい教育法→問題点と対応策の共通の内容にてご発表頂きたい。また今から新しく始める施設や現在進行形の施設の方々も一緒に討論し、臨床工学技士の新たな運用に向けての共通認識ができるパネルディスカッションとしたい。

座　長：

山口　円（兵庫医科大学　臨床教育統括センター）

徳山　薫（東京大学医学部付属病院　看護部）

手術室では手術が終了し患者が何事もなく退室していくという光景が日常となっている。もちろん手術が始まると、外科医は難易度の高い医療行為を駆使するわけだが、手術室看護師も専門性の高い器械出し看護の技術をふんだんに発揮している。しかし、器械出し看護はあまりにも日常的過ぎることからその奥深さについて知る機会は少ない。本セッションでは演者の方々の門外不出の匠の技をお聞きする絶好の機会としたい。

座　長：

徳山　薫（東京大学医学部付属病院　看護部）

山口　円（兵庫医科大学　臨床教育統括センター）

手術医療の現場では、「（ある特定の）この看護師が外回りだと、何やらいつも良い方向性に向かっていく」ということが往々にしてある。手術医療チームを活性化させ、患者に益をもたらす“匠”と呼ぶにふさわしい外回り看護の技が確かに存在する。本セッションは、この「良い方向性に向かっていく」という外回り看護の匠の技に着目した。外回り看護の匠の技とはいかなるものか、演者の方々および会場のみなさんと一緒に考えたい。

座　長：

谷口　雄司（鳥取大学医学部附属病院　医療安全管理部）

柴田　ゆうか（広島大学病院　薬剤部）

術前中止薬の「中止」については，システムとして対応する取り組みが広がっているが，「再開」については，結果的に外科医に任せっぱなしになっていないだろうか．また，「中止」に際し，中止する或いは服用を継続することのリスク評価ができているだろうか．システムとして対応するにあたって不可欠な「薬剤師との協働」という視点を交えて，術前中止薬の「中止システム」を振り返りながら，再開のタイミングについて議論したい．

座　長：

秋葉　由美（地⽅独⽴⾏政法⼈総合病院国保旭中央病院）

座　長：

南　正人（市立芦屋病院）

周術期管理によって術後合併症対策が向上すれば、従来よりも高齢者や併存疾患のある患者でも手術適応になります。こうしたハイリスク患者に対応するには、外科医，麻酔科医，看護師，CE，薬剤師などに加えて、内科医、精神科医、理学療法士、NST、かかりつけ医などとの強固な連携によるよりさらに高度なチーム医療が必要となります。よりハイレベルなチーム医療に参画いただきたい職種の皆様からの合併症対策についての講演を、各施設の手術室スタッフからの御推薦もいただき広く募ります。