会長挨拶

第64回日本脈管学会学術総会会長
志水 秀行
慶應義塾大学医学部 外科学（心臓血管）

このたび、第64回日本脈管学会学術総会を開催する機会を頂きましたこと、会員の皆様に改めて感謝を申し上げます。

日本脈管学会は、私の所属する慶應義塾大学の大先輩である故 林 髞生理学教室教授が1960年に設立総会を開催して以来、今日に至るまで、脈管学の研究および臨床を牽引する学際的な統合学会として本領域の発展に貢献してきました。このたび学術総会会長を務めさせて頂けることは身に余る光栄であり、会員の皆様にとって少しでも有用な機会とするべく、多くの学会関係者の皆様のご指導、ご協力を賜りながら、教室員、事務局とともに、鋭意準備を進めております。

今回の学術総会のテーマは、『つなごう、脈管学の未来のために』と致しました。脈管学は高度に専門化、細分化され、それぞれの分野が切磋琢磨して発展していますが、それと共に、教室や診療科、職種、施設、分野、医学界や産業界といった垣根を越えて幅広い分野の専門家が「つながり」、それぞれの持つ知識、アイデア、技術を「つなぐ」ことで新たな展開が産み出され、それらを次世代に「つなぎ」発展させ続けることが、輝かしい未来に「つながる」ものと信じます。脈管学に関係する幅広い分野の専門家が結集し、脈管学の未来を担う若手と共に歩んでいく姿を思い浮かべ、「つなごう、脈管学の未来のために」というメッセージを学術総会のテーマとさせて頂きました。

また、学会のポスターには藤城清治氏の『月光の響』を使わせて頂きました。日々の努力によってそれぞれの分野で美しい響きを奏でている皆様ひとりひとりがスポットライトをあびるイメージと重ね、優しく美しい藤城先生の作品の中から『月光の響』を選ばせて頂きました。

私自身は心臓血管外科医ですが、さまざまな分野で活躍している多くの方々から幅広くお力添えを頂くことで、脈管学会のすべての会員の皆様が満足でき、つながりを強め、脈管学の総合力を高める学術総会にしたいと願っています。

会期は2023年10月26日（木）～10月28日（土）、会場はパシフィコ横浜ノースを予定しています。多数の皆様のご参加、素晴らしい演題のご応募を何卒よろしくお願い申し上げます。

末筆ながら、皆様のご発展と新型コロナウィルス感染症の一日も早い収束を切に願っております。