第72回日本病院学会 医療の持続可能 - COVID-19を超えて、未曾有の高齢化時代へ向けて -

ご挨拶

第72回日本病院学会
学会長:小阪 真二
(島根県立中央病院 病院長)

 第72回日本病院学会を島根県松江市において開催させていただくこととなりました。学会事務局は島根県立中央病院が担当させていただきます。会期は2022年7月7日(木)、8日(金)で、会場は島根県民会館、サンラポーむらくも、興雲閣を予定しております。
 COVID-19の感染拡大により2020年の第70回学会は中止、2021年の第71回学会は完全web開催となりました。2022年の感染状況は不確定ですが、ワクチン接種も進んできており、現地開催も可能と考え、準備をしております。又、この期間中にweb配信の学会も増え、その有用性も感じられますので、現地開催が可能な場合でも、デジタル化したコンテンツの配信も念頭に入れております。

 テーマは、『医療の持続可能性-COVID-19を超えて、未曽有の高齢化時代へ向けて-』とさせていただきました。2019年に始まったCOVID-19のパンデミックは、世界中で猛威を振るい、グローバル化の時代における感染症流行の社会に対する影響の大きさを感じました。
 日本においても、世界と比して人口当たりの病床は多いにもかかわらず、感染患者の受け入れが滞る、受け入れ病院の医療者のマンパワーはすぐに枯渇し、臨時的に受け入れ病床を増やしても、すぐには稼働できない、頑張って患者を受け入れても病院経営は圧迫され、病院存続の危機に追いこまれる、介護関連施設では充分な感染管理ができずクラスターが発生する等、これまで優良とされてきた日本の医療福祉体制の脆弱性があらわになりました。
 COVID-19感染症が終息しても、その後には世界でどの国も経験したことのない高齢化社会が待ち受けています。
 古代より持続してきた出雲の国、島根県。都会より約10年高齢化の波が早く来ているこの地で、これからどうすれは医療が持続できるのかを議論してみたいと考えています。

 今回の三会場は国宝松江城付近にあり徒歩圏内です。近くには堀川遊覧船の乗船場もあり、学会の合間にも観光が楽しめる立地です。少し足を延ばせば、出雲大社があり、日帰りで世界遺産石見銀山観光も楽しめます。

 COVID-19感染症が落ち着き、皆様を松江に迎えられることを祈念します。その折にはふるってのご参加を心よりお待ちしております。