会長挨拶

第48回日本骨折治療学会学術集会
会長 池上 博泰
(東邦大学医学部整形外科学講座)

池上 博泰

 この度、第48回日本骨折治療学会学術集会を2022年6月24日(金)・25日(土)の2日間、横浜市のパシフィコ横浜におきまして開催させていただくこととなりました。横浜市で本学会が開催されるのは、2011年第37回の佐々木孝先生の開催以来になります。この歴史ある学会を担当させていただくことは、このうえない光栄であり、日本骨折治療における重責と使命を深く感じています。本学会が実り多きものとなり、日本の骨折治療の更なる発展につながるよう誠心誠意努力してまいる所存です。

 整形外科医にとって骨折治療は基本中の基本であり、はるか昔より骨折を治すため様々な工夫と手術手技、機器開発が行われてきました。先駆者の知恵と経験を基にした多くの素晴らしい治療法や固定器具が伝承され、改良され普及されています。近年では骨代謝の研究から薬で骨癒合を促進する方法や骨折の予防、各種人工骨の開発、バイオメカニカルな観点からの理論的骨接合術、さらには新鮮骨折や陳旧性骨折に対する人工関節全置換術など、骨折治療にはさまざまなアプローチが選択可能となってきました。

 今回のテーマを『利休道歌』にある、「規矩作法 り尽くしてるとも、るるとても本を忘るな」としました。たくさんのアプローチが可能となっても、骨折治療の基本は、“骨折した患者さんを骨折する前の状態になるべく早く戻す”ことです。働く世代にとっても高齢者でも、早期の機能回復はとても重要です。
 本学会を通して骨折治療の 守、破、離、そして基本が明らかとなり、骨折治療を通じて広く社会の人々の健康のために貢献できるようになるような学術集会にしたいと思っています。

 横浜市は国内のどこからも非常にアクセスのいい街であります。ワクチンの普及によって現在のコロナ禍が落ち着き、リアルでの学会が開催できることを祈念しております。
多くの先生方のご参加をお待ちしております。

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