当番世話人挨拶
第56回胃外科・術後障害研究会
当番世話人 瀧口 修司
(名古屋市立大学大学院 医学研究科 消化器外科学 教授)
当番世話人 瀧口 修司
(名古屋市立大学大学院 医学研究科 消化器外科学 教授)

本研究会は、胃切除術後に生じる多様な機能障害を臨床的・科学的に検討し、患者さんの生活の質(QOL)向上を目指すことを目的としております。さらに、胃外科手術における最新の手技・再建法・コンセプトや教育体制など、外科医としての理念と技術を磨き合う学術的交流の場として発展してまいりました。長年にわたり本研究会を支えてこられた歴代の会長・世話人の先生方、そして全国の会員の皆様に、心より敬意と感謝を申し上げます。
今回のメインテーマは「微を識り,美を知る」といたしました。“微”とは、術後障害という一見して顕在化しにくい症状を繊細に捉え、患者さんの生活を深く理解する姿勢であると同時に、低侵襲手術の拡大視効果を活かし、微細解剖を的確に把握して安全かつ精緻な手術を追求する姿勢を意味します。また「微を識る」対象は手術手技にも及びます。胃切除および再建では、解剖構造と機能を高精度に理解し、コンマミリ単位の剥離・縫合を重ねる中に、外科医の精緻な美意識が息づいています。「美を知る」とは、術後に穏やかな食生活を取り戻した患者さんの姿に美を見出すとともに、そうした繊細な操作と臨床の積み重ねの中に“医の美”を再認識することを指します。
本研究会では、術後障害の評価・予防・介入戦略に加え、手術手技に宿る美の再発見を通じて、患者さんと術者双方にとってより豊かな術後を実現するための新たな視座を提示したいと考えております。
名古屋は、古くから文化と産業の要衝として発展してきた都市であり、伝統と革新が調和する街です。懇親会は、四季折々の風情と日本庭園の美で知られる地での開催を予定しております。学術的な交流に加えて、名古屋の文化や食の魅力にもぜひ触れていただき、心豊かな時間をお過ごしいただければ幸いです。
エキスパートの先生方から若手外科医の皆様、メディカルスタッフの方々まで、幅広い層のご参加を心よりお待ちしております。本研究会が、術後障害と手術手技の両面から胃外科の未来を展望する有意義な機会となることを願っております。
2026年1月吉日
