第41回日本環境感染学会総会・学術集会を担当いたします国立健康危機管理研究機構の四柳宏(よつやなぎ ひろし)と申します。2025年3月までは東京大学医科学研究所および附属病院で感染症および感染制御の活動に携わっていました。
2026年7月9日から11日にかけて今年と同じ会場(パシフィコ横浜ノース)での開催になります。副会長は東京医療保健大学の吉田理香先生、プログラム委員長は山形大学の森兼啓太先生にお願いしました。
新型コロナウイルス感染症が5類になってから2025年5月で2年になりました。やっと普段通りの仕事、暮らしにも戻ったかなと感じます。
新型コロナウイルス感染症が私たちから奪った最大のものが、対面でのコミュニケーションでした。私は2023年4月、コロナ明け前夜に吉田正樹先生と感染症学会・化学療法学会の合同学会を主宰させて頂きました。その時と比べて今は倍近い人が現地参加されています。リモートだけの学会はもうたくさんですね。
協賛していただく方も含め、医療にかかわりのある多くの人が集まり、お互いの経験や思いを共有すること。久しぶりに会う人と旧交を温めたり、新しい友達を作ること、そんな中から明日の感染対策が生まれることを願い、学会のテーマは「みんなで育む 未来の感染制御」としました。ポスターにもその思いを込めました。
2025年4月に国立健康危機管理機構が発足しました。国と様々な医療機関・研究期間を結ぶ“ハブ”となることが期待されています。日本環境感染学会との間にも太いパイプができつつあります。
“ハブ(hub)”とは車輪の中心であり、ネットワークの中心でもあります。日本環境感染学会は医師・看護師・薬剤師・臨床検査技師といった様々な職種の方が集まる“ハブ”ですが、高齢者施設に勤務される方など様々な人が集まる場にもなる場です。
よく似た言葉に“パブ”があります。皆が集いビールやウイスキーを飲みながらお互いに親交を深める英国の酒場です。そんな中でよき伝統・文化が育まれてきたのだと思います。日本環境感染学会も“ハブ”、“パブ”であればよいなと思います。
第40回は主題や特別企画が満載の学会でした。第41回は皆さん一人一人が改めて感染症・感染制御を楽しみながら学べるような企画を組む予定です。同時にじっくり考えて頂く企画も考えたいと思っています。
多くの皆様とお会いできることを楽しみにしています。来たれ横浜に!