会長ご挨拶

第75回日本産科婦人科学会学術講演会

会長 岡本 愛光

東京慈恵会医科大学 産婦人科学講座 主任教授

第75回日本産科婦人科学会学術講演会 大会⻑

第75回日本産科婦人科学会学術講演会を2023年5月12日(金)から5月14日(日)までの3日間の日程で、東京国際フォーラムにおいて開催いたします。本学術講演会は新型コロナウイルス感染症等の社会情勢を考慮し、現地開催にライブ配信およびオンデマンド配信を組み合わせたハイブリット形式で行う予定としております。東京慈恵会医科大学産婦人科学講座は、本学術講演会をこれまでに樋口一成教授(第13回)および寺島芳輝教授(第46回)が担当し、今回が29年ぶりの開催となります。

本学術講演会を新時代に向けた産婦人科医療を考える大会とすべく、本大会のキーワードを「パッション、調和、多様化、国際レベルの産婦人科医療・学術へのプロモーション」といたしました。これまで日本の産婦人科における医療・学術のレベルは世界に誇るべきトップレベルのものでしたが、その一方で近年は海外への留学者数や研究・臨床での学術的に注目すべき論文数などが国際的に減少傾向であります。そのため本学術講演会は先達より培われた素晴らしき日本の産婦人科学の技術、学術そして伝統を継承し、さらにはより一層発展させるべく、熱きパッションと調和のもと多様化の進む産婦人科医療の進むべき方向性を今一度見つめ直し世界へと発信する、知的好奇心を刺激する国際色豊かな大会にしたいと決意しております。ひいては、日本、そして世界の産婦人科学の発展に寄与し、当講座の掲げる理念である「世界の女性と子どもを幸せにする」ことのできる大会となることを確信しております。

プログラムでは国内外の基礎・臨床研究者による最新の医学研究に関する講演をはじめ、トランスレーショナルリサーチ、AIなどを用いた最新医療技術、分子生物学的手法によるプレシジョンメディスン、NIPTやPGT-Aといった出生前・着床前診断など、昨今注目されているテーマを中心に様々なセッションやワークショップの準備を進めております。またインターナショナルセッションやハンズオンセミナー、学生フォーラム、デジタルポスターなどを充実させ、次世代のリーダーである多くの若手が活躍できる様々な企画を準備しております。

我々は本学術講演会のテーマとして「慈心妙手」という言葉を掲げております。良医は慈しみの心とすぐれた手技をもって診療に努めることを示すものです。この「慈心妙手」の精神と豊富な国際学会の主催経験を糧に、本学術講演会へご参加される皆様を、教室員及び同窓会員一同、ホスピタリティをもって誠心誠意お迎えし、皆様に心からご満足いただける素晴らしい大会にすることを約束いたします。多数の皆様方のご参加を心よりお待ち申し上げております。