学術集会長ご挨拶

会長 渡利 英道

第78回日本産科婦人科学会学術講演会
学術集会長 渡利 英道
北海道大学大学院 医学研究院 生殖発達医学分野 産婦人科学教室 教授

第78回日本産科婦人科学会学術講演会を、2026年5月15日(金)から17日(日)までの3日間にわたり、グランドメルキュール札幌大通公園、札幌プリンスホテル、札幌市教育文化会館、札幌ビューホテル大通公園の4会場で開催いたします。北海道大学の創基150周年の記念すべき年に、産婦人科領域の最大かつ最高峰の学術講演会を、この札幌の地で開催できることを大変嬉しく、また光栄に思っております。

北海道大学産婦人科学教室は1923年5月に開講し、2023年に100周年を迎え、2018年から私が7代目の教授を務めております。本学会の学術講演会は、1957年第9回の小川玄一教授(第2代)、2001年第53回の藤本征一郎教授(第5代)、2013年第65回の櫻木範明教授(第6代)がそれぞれ担当し、今回は北海道大学としては13年ぶり4回目の札幌での開催となります。北海道での開催をお認めいただいた、日本産科婦人科学会の会員の皆様に改めまして厚く御礼申し上げます。

第78回学術講演会のテーマは、「光は、北から〜Be Ambitious!〜」と致しました。今後もこの北の大地から様々な基礎的、臨床的研究の成果を発信していきたいとの決意と共に、本学術講演会が様々な学術的さらには国際交流の面からも多くの重要な成果が発信される場となればとの願いを込めております。

プログラムの最大の目玉であるシンポジウムは、婦人科腫瘍領域「婦人科がんの治療抵抗性克服を志向した基礎、臨床研究の新展開」、周産期領域「妊娠中の子宮内環境:科学的理解と臨床応用」、生殖・女性ヘルス領域「AYA 世代における子宮・卵巣の生殖機能と女性ヘルスケア」の3つで構成しております。いずれも臨床的な視点を大切にした内容となっていると考えております。ご尽力いただいた、プログラム委員の先生方、ご応募いただいた会員の先生方に心より感謝申し上げます。

本学術講演会の最も大きな役割は、日本全国から様々な世代の産婦人科医師、産婦人科を志す同志が一堂に会し、さらには海外から参加される仲間を迎え、世代を超えた交流を通じて領域横断的に産婦人科を学ぶ場を提供することであると考えます。

一方で、産婦人科を取り巻く社会情勢は決して楽観的なものではなく、働き方改革の波の中で、産婦人科医師がどのように学び成長して行くべきなのか、産婦人科医師が今後果たすべき役割の方向性を見定める場にもなってくるものと考えており、様々な企画を通じてそれを学び、議論できる場となればと考えます。

5月の北海道は朝、晩は少し肌寒い日もありますが、とても爽やかな気候です。学会での勉強の合間に様々な観光スポットやグルメが目白押しの北海道をぜひ心ゆくまでご堪能いただきたいと考えております。北海道大学産婦人科が運営する一般社団法人WINDならびに北大産婦人科同門会員全員で、春の北海道に足を運んでいただいた皆様に少しでもおもてなしできるよう努めてまいりますので、日本全国、全世界から一人でも多く現地参加いただけますことを期待しまして、ご挨拶とさせていただきます。

令和7年5月吉日

ページトップ