第54回日本血管外科学会学術総会 - The 54th Annual Meeting of Japanese Society for Vascular Surgery

会長挨拶

第54回日本血管外科学会学術総会
会長 松田 均
国立循環器病研究センター 副院長・心臓血管外科部長(血管外科)

最前線で最善を尽くす 〜Achieve the best at the frontline!〜

 第54回日本血管外科学会学術総会を2026年5月27日(水)〜29日(金)にグランフロント大阪北館 ナレッジキャピタルで開催します。
 キタの中心、梅田、に残っていたJR貨物駅あとで進む「うめきたプロジェクト」の第1期、2013年4月に開業したグランフロント大阪はJR大阪駅に直結する商業施設です。周辺では第2期「グラングリーン大阪」が進んでおり、新しい広場、ホテル、商業施設もまもなく完成します。

 テーマは「最前線で最善を尽くす 〜Achieve the best at the frontline!〜」です。
 血管外科においても長い歴史を持つ“open surgery”に代わって、カテーテル技術を用いた血管内治療が広まり、技術革新が続いています。血管内治療の低侵襲性は優れた利点ですが、一方で“open surgery”の根治性は長い歴史に裏打ちされた利点であり、血管内治療も長期予後が語られる時代になりました。
 国立循環器病研究センター血管外科のホームページには“一人ひとりの患者さんに最適な治療を選ぶことを心がけています”と宣言しています。
  “openかendoか?” 両者の特徴に精通し、治療を受ける患者さんの病状にあわせた最善の治療を選択することが重要であり、最前線で活躍する血管外科医はその選択に悩み、良き結果が出た時には喜び、また、結果が伴わない時には深い反省の気持ちを持ちます。

 第54回学術総会では、血管外科疾患の予後、特に長期予後をさらに改善するために、今、最も注目すべき話題について、血管外科の最前線で活躍する医療関係者が情報を共有して、最善を尽くすための意見を出し合える場を提供します。
 公募演題を中心に議論を深める構成を考えており、上級セッションはテーマを指定するものは一部に限り、要望演題に応募していただいた演題から、演題数の多いテーマや、優れた発表の多いテーマなど、発表者の興味を探って多くのセッションを設定します。
 また、参加者ができるだけ多くの演題に触れることができるように、胸部open、TEVAR、腹部、末梢動脈、静脈の各分野内のセッションができるだけ重複しない構成も工夫します。

 第54回学術総会は第41回(宮本裕治会長)以来13年ぶりに近畿で開催されます。会長自身が大動脈疾患を中心に取り組んできたことから、駒井宏好理事(関西医科大学総合医療センター血管外科)に副会長をお願いし、会長の足らざるところを補っていただくことにしました。プログラム委員も近畿地方の施設の方を中心に依頼します。

 

 循環器病対策基本法に血管病として明記された大動脈解離、大動脈瘤、末梢動脈疾患を治療する血管外科医と関係する医療人が集い、大きな成果を得ることができる総会を目指します。