第74回日本産科婦人科学会学術講演会 |
学術集会長 加藤 聖子 |
九州大学医学部 婦人科学産科学教室 教授 |
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第74回日本産科婦人科学会学術講演会を2022年8月5日(金曜日)から7日(日曜日)までの3日間、福岡国際会議場において開催いたします。今回は会場の都合で会期を8月に変更し、皆様のご予定に影響を与えましたことをお詫び申し上げます。
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九州大学婦人科学産科学教室としては、第7代滝一郎教授が第30回総会、第8代中野仁雄教授が第55回総会を担当させていただいており、今回は19年ぶりの開催となります。
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産婦人科をめぐる医療現場は医師の地域偏在や産休後の復帰支援、学術的には分子生物学的手法の進歩により、分子標的薬やゲノムの網羅的検索が臨床応用され、個人情報・遺伝子情報への倫理的対応が急務になっています。そしてコロナ感染への対応という新たな課題も出てきました。これらを総合的に考えると「多様性への適応」がキーワードになると思います。また、コロナ禍での学会の国際化のあり方も重要です。
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多様な立場・視点から共に産婦人科学を創造し、未来を開拓するという意味をこめて、本学術講演会のテーマを「共創と飛翔〜アジアへ、そして世界へ〜」としました。
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プログラムの一部を紹介しますと、シンポジウムは最近の医療進歩を支える基礎研究とその臨床応用をテーマにした「新たな診断・治療開発に向けた婦人科がん発生・進展の分子機構の解明」(腫瘍)、「予後と関連づけた胎児・胎盤機能の基礎的・臨床的病態解明と治療戦略」(周産期・生殖)の2つで、優れた演者が選ばれており熱い議論が期待できます。
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招請講演にはJR九州の青柳俊彦社長をお招きしております。「九州新幹線」や「ななつ星」にまつわるお話や現在のコロナ感染での企業対策をお話していただけると思います。また、産婦人科も直面する課題の一つである「男女共同参画」に、科学技術振興機構(JST)女性研究者支援プロジェクトのプログラムオフィサーとして尽力されてきた山村康子先生にご講演いただき我々のヒントにしたいと思います。海外からは、RASを標的とした分子標的薬の開発の第1人者であるNorth Carolina大学のDr. Channing Der、FIGO President ElectのDr. Jeanne Conryをはじめ、プログラム委員の先生方に推薦いただいた各サブスペシヤリティー分野を代表する演者の講演を予定しております。会長企画としては、アジアオセアニア産婦人科連合(AOFOG)によるAOFOG sessionを1日に拡大して行い、2015年から2022年の間に就任された3人のPresidentによる講演や2つの委員会のシンポジウムを企画しており、若い先生たちにもAOFOGの活動を知ってもらうよい機会になればと思います。 |
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さて、開催地の福岡市は古来より国際交流の拠点であり、国際線が乗り入れる福岡空港や九州の玄関口である博多駅を有し交通至便な街です。また、会場は国際貿易港である博多湾に面しており、会場からは行き交う船や金印で有名な志賀島など玄界灘の景色を楽しむことができます。福岡県だけではなく、九州の風と力を感じていただける学術講演会にしたいと思っております。ポストコロナあるいはウイズコロナかもしれませんが、万全の対策をして皆様をお迎えする所存です。多数の皆様のご参加をお待ちしております。 |
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