会長挨拶
- 一般社団法人日本ペインクニック学会第55回学術集会
- 会長 山崎 光章
- 富山大学医学部麻酔科学講座 教授

この度、2021年7月22日〜24日の3日間にわたり、富山市の国際会議場・ANAクラウンプラザホテル富山・富山市民プラザを会場として、日本ペインクニック学会第55回学術集会を開催させていただくことになりました。コロナウイルスの蔓延により東京オリンピックの開催が1年延期となり、奇しくも、本学術集会最終日がオリンピックの開催初日と重なることになってしまいました。このため、当初の予定とは異なり、さらにいくつかの問題も生じましたが、これもなにかの縁であると考え、そのような時期に開催できることを感謝するとともに皆様のご協力のもと、富山らしさが詰まった学会にしたいと思っております。
第55回を迎える本学術集会においては、テーマを「痛み治療をわかりやすく科学する」といたしました。痛み治療を科学的観点から取り上げるとともに、基礎的な研究で得られた最新の痛み情報を日常の診療に取り入れられるようにわかりやすく提供したいと考えております。また、いろいろな痛み領域の専門家が持っている技術を、学術集会参加者の皆様にわかりやすく伝える場にしたいとも考えております。そのために、痛み治療に携わる皆様に十分に満足していただけるコンテンツが提供できるよう努めてまいります。
2020年7月時点では、コロナウイルスの蔓延により、医療従事者を含めて多くの国民が経済的・社会的制約のもと不自由な生活を送っています。このような状況は、慢性疼痛の患者さんにとってもけっしてよい環境とは言えず、私たちペインクリニシャンはその状況を見極め、よく考え、対応していく必要があります。そのために本学術集会が今後も皆様の診療・治療の一助となり、慢性疼痛患者さんの生活の質の向上に寄与できればと願っております。現時点では、コロナウイルスの社会に対する今後の影響がまだはっきりとしないところですが、富山での開催を前提に準備を進めてまいります。
富山県は、「天然のいけす」と称される富山湾や立山黒部アルペンルートが通る雄大な北アルプスを有しており、今回富山の海と山を背景にした学術集会のポスターを作成いたしました。毎年7月には、白エビをはじめとした海の幸と種類の豊富な山菜などの山の幸を同時に堪能していただけます。また、美味しい日本酒やワイン、地ビールなどもあり、富山においでの皆様には富山が誇る食を十分堪能していただけると確信しております。さらに、季節もよく、立山黒部アルペンルートや五箇山・白川などの景勝地に足を伸ばして、大自然や歴史に触れていただくこともできます。
私どもは、皆様に十分満足していただけるよう学術集会の準備をしておりますので、2021年の7月には、ぜひ富山へお越しくださいますよう、心よりお待ちしております。
(2020年7月吉日)