会長挨拶

第54回日本人工関節学会 会長

日本人工関節学会 理事長

松田　秀一

（京都大学大学院医学研究科
感覚運動系外科学講座整形外科学教室 教授）

この度、第54回日本人工関節学会の会長にご推挙いただき、2024年2月23日(金)・24日（土）の両日にわたり京都市の国立京都国際会館におきまして本大会を開催させていただくことを大変光栄に存じております。

本学会は人工関節研究会として1971年に設立され、現在では正会員数が4,000名を超える大きな学会となっております。人工関節置換術の臨床成績におきましては、多くの先達のご努力により、耐用性は大きく改善され、日本における手術数も年々増加しています。しかし、人工関節に関する全ての問題が解決したわけではなく、学術集会では様々なテーマについて議論していく必要があります。

今回の学術集会のテーマは、「極（人工関節手術の極意/究極のテクノロジー探求/質を極めた臨床研究）」としました。日本人工関節学会の目指す、研究の活性化・若手整形外科医の教育と啓発・国際化の推進、につながるような学術集会にしたいと思っています。手術手技のビデオセッション、最先端技術に関するシンポジウムなどを数多く企画し、第52回からはじまった臨床研究や論文の書き方に関するセミナーも継続していきたいと考えています。

日本人工関節学会は、毎年海外の人工関節の学会を招聘しており、今回はInternational Society for Technology in Arthroplasty(ISTA)から4名の演者（Fares Haddad MD , Philip Noble PhD, Mort Meftah MD, Nico Verdonschott PhD）をお招きして、RoboticsやPersonalized planningなどのcombined symposiumをはじめ、新しいセメントレス固定やPEEKを用いたTKA などの講演も行って頂く予定にしています。ISTAだけではなく、Javad Parvizi MD (USA), Henry Clark MD (USA), Sebastien Lustig MD (France), Simon Young MD (New Zealand), Jonathan M. Vigdorchik MD (USA)など多くの著名な関節外科医も招聘しており、国際色豊かな学会にしたいと考えています。さらに、初めての試みとして英語の一般演題も募集することにいたしました。アジア各国をはじめとした海外からの発表のみならず、日本からのご発表もお待ちしています。

2月の京都は非常に寒く底冷えもしますが、この寒さの中でしか見られない風情ある京都をお楽しみいただけると思います。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

2023年5月吉日