プログラム

会長講演

脳血管攣縮予防・治療には多様な試みが行われており、現時点での状況を整理するために調査を行った。
方法:リアルワールドにおける実態調査のために、アンケートを実施した。
結論:多くの施設で共通して行われている予防・治療がある一方、各施設で独自の考え方、ニュアンスで行われている治療も多かった。今後治療の組み合わせや重み付けなどが標準化されていくことが期待される。

石川 達哉(秋田県立脳血管研究センター 脳神経外科診療部)

文献紹介

  • 基礎編
  • 臨床編

シンポジウム

クモ膜下出血の転帰を改善させるためには、発症超急性期からDINDの予防を意識した、数多くの選択と取り組みが必要になります。このシンポジウムでは超急性期の課題について以下の論点などから討論します。

  • 1.スパズムの予防も見すえて開頭術を行うのか、血管内治療を行うのか。
  • 2.治療modalityの選択によって、ドレナージの選択や管理方法、急性期に血腫の排除をどこまで、どのように行うべきなのか。
  • 3.抗血小板薬の内服や、洗浄液の性質、tPA、ウロキナーゼによる洗浄など、術前後・術中の薬剤の使用はどうするべきなのか。

[1]
無事動脈瘤の止血処置は果たしました。さあこれからどのように2週間を乗り切っていきましょうか。このシンポジウムでは術後すぐから始める一般の患者管理について、次の論点などから討論します。

  • 1.予防的な薬剤の投与をどうするか(シロスタゾール、スタチン、EPA製剤はどのように投与するのか。降圧はするのか、抗けいれん薬は使うのか。ファスジル、オザグレル、はルーチンに使うのか。ニカルジピンはどのように使えば効果があるのか。)。またこれらの治療はどのように組み合わせるべきなのか。
  • 2.ドレーンの留置の種類やその期間(脳室、脳槽、腰椎)、脳槽灌流の是非と方法、髄液排除と感染予防をどうするか。
  • 3.早期離床の取り組みや急性期リハビリテーションについてどうあるべきなのか。

[2]
無事動脈瘤の止血処置は果たしました。さあこれからどのように2週間を乗り切っていきましょうか。このシンポジウムでは術後すぐから始める一般の患者管理について、引き続き次の論点などから討論します。

  • 1.輸液・輸血を含む体液コントロール(輸血の是非、体液量のモニタリング、鉱質コルチコイドの効果、PICCOの使用)、体温管理をどうするか。
  • 2.栄養・食事の管理をどうするか。
  • 3.症候性脳血管攣縮の早期診断をどのように行うか(臨床兆候、神経学的所見、CT、MRI、TCD、SPECT、perfusion CT・MRI、NIRSなど)

またCSDのモニタリングやなど新しい病態管理や患者管理についても取り上げます。

症候性脳血管攣縮が発症したとき、また症候や検査結果から脳血管攣縮のリスクが高いとき、どのように対応すべきでしょうか。このシンポジウムでは症候性脳血管攣縮(あるいは無症候のうちから)への対応の仕方として

  • 1.一般に言うTriple H therapy、Hyperdynamic therapy、血管内治療、その他の治療による介入のタイミングはどうするか。
  • 2.これらの治療の具体的なやり方はどうしているのか、そしてその治療成績はどうか。
  • 3.各施設が独自に取り組まれているいろいろな個別的治療のニュアンスと治療成績

などについて討論します。

一般演題

  • DINDを多角的に捉える

ポスターセッション

  • 臨床の諸問題、など