演題募集

演題募集期間

平成27年4月8日(水)正午~ 5月12日(火)正午
5月19日(火)正午まで延長しました

演題募集を締め切りました。多数のご応募、大変ありがとうございました。

演題募集要項

【申込み資格】

発表者は、抄録の筆頭演者としてください。
一般演題の筆頭演者・共同演者とも正会員に限ります。非会員の方は演題提出前に必ず日本救急医学会にご入会してください。

日本救急医学会入会案内

【募集する演題】

下記の演題を募集いたします。

  • シンポジウム
  • パネルディスカッション
  • ワークショップ
  • 会長特別企画
  • 一般演題
  • 学生・研修医セッション
  • English Session

シンポジウム・パネルディスカッション・ワークショップ・会長特別企画

(公募、一部指定セッション有り)

※プログラムタイトルをクリックすると説明文をご覧いただけます。

一般演題 (口演またはポスター)

(公募)

  • 演題の採否・発表形式については会長にご一任ください。
  • 「研究報告」と「症例報告」のどちらかを選択してください。
  • 応募の際は、「一般演題」として受付をし、「口演」「ポスター」の選択はございません。但し、「ポスター発表の場合、演題を取り下げる」をご希望の方は、そちらにチェックしてください。
  • 発表内容に最も合致するものを選択してください。(第1希望~第2希望までご選択お願いいたします。) なお、採用の段階でご希望のセッションと異なるセッション・発表形式での発表をお願いすることがありますので、ご了承ください。
一般演題テーマ
1 心肺停止 21 環境異常 41 災害医療
2 中枢神経 22 中毒 42 臓器組織提供・移植
3 循環 23 産科・婦人科救急 43 卒前教育・初期研修
4 呼吸 24 精神科救急 44 救急専門医教育・標準化医療教育
5 肝臓 25 小児の救急・集中治療 45 救急科専門医制度
6 腎臓 26 小児外傷 46 病院前救護・MC
7 消化管 27 高齢者の救急 47 地域医療・連携
8 内分泌・代謝 28 その他の救急疾患 48 医療安全
9 多臓器不全・ショック 29 ER診療 49 医療支援(診療支援)・管理運営
10 感染症・敗血症 30 重症度評価 50 医療経済・DPC
11 血液凝固異常線溶異常 31 鎮静・鎮痛 51 ME・医療機器
12 頭部外傷 32 PCPS・ECMO 52 Autopsy Imaging
13 胸部外傷 33 輸液・輸血 53 IVR
14 腹部外傷 34 呼吸管理 54 画像診断
15 骨盤・四肢外傷 35 血液浄化 55 在宅ケア
16 脊椎・脊髄外傷 36 栄養管理 56 IT
17 多発外傷 37 生体侵襲と管理 57 医療におけるBCP
18 外傷の病態・診断・治療 38 救急・集中治療と予後 58 医療介護
19 その他外傷 39 感染対策 59 その他
※低体温など
20 熱傷・電撃傷 40 航空医療

学生・研修医セッション

今回も学生と初期研修医のためのセッションを設けました。目的の1つは、学生や若手医師の研究マインド育成の一助になればという思い、もう1つは救急医療の扉を開けて中を少し覗いてみるきっかけになればという思いです。優秀な発表は会長による表彰を行います。ただし、保護者の思い入れ(手直し?)が強い内容ではなく、未熟なものでも構いませんから、学生らしい初々しさ、初期研修医らしい着眼点が感じられるものを期待します。

  • ※応募可能な研修医は初期研修医(国試合格後2年以内の臨床研修医)のみです。
  • ※本セッションに応募する学生・研修医は日本救急医学会の学会員である必要はありません。
    同様に共同演者も学会員である必要はありません。

English Session

In this session, we call for English papers from young doctors and researchers. We invite case reports, research papers, and any other categories related to acute medicine. The abstracts and the presentations should be all prepared in English. We expect avid and intense discussion during the session preferably in English as well. We don’t present with an age limit for speakers, which is left on their own. The conference chair will commend “the Best Paper Awards” with a travel grant for ACEM 2017.

本セッションでは、若手医師または研究者による英語による演題を募集します。症例報告、研究報告その他救急医学に関わるものであれば形式は問いません。抄録、スライド、プレゼンテーションは全て英語で準備してください。当日は、できる限り英語による熱心な討論が繰り広げられることを期待します。「若手」の範囲については各自ご判断ください。優秀演題には学会長より表彰とACEM2017へのTravel grantが贈呈されます。

※演者名・所属・タイトル(20Words 以内)・本文(250Words 以内)を全て英語でご登録ください。

【オンライン登録について】

すべて演題登録メニューから登録をお願いします。

1)演題タイトル登録

全角58文字までで登録してください。

2) 抄録登録

演者名・所属・タイトル・本文の合計は635文字以内、抄録本文544文字以内で作成してください。タイトル・演 者名・所属機関名が長くなると本文文字数が制限されます。文字数をオーバーすると登録できませんのでご注意ください。ワープロソフトで作成後、コピーして 貼付されることをお勧めします。特殊記号・文字はホームページ上の特殊記号・文字表からコピーしてご利用ください。抄録に関しては、誤字・脱字・変換ミス を含め、事務局での校正・訂正は行ないませんので、十分にご確認ください。
演題登録をされた後は、必ず演題登録確認画面をプリントアウトして保管しておいてください。演題登録の受領はe-mailで行ないます。
演題登録後、演題登録受領のe-mailが届かない際には、下記準備室までご連絡ください。

3)共著者の登録

共著者は筆頭演者を含めて11名まで、所属機関は10箇所まで登録できます。

4)パスワードと演題登録番号

最初に登録する際に、登録者本人に任意のパスワード(半角英数文字6~8文字以内)を決めていただきます。演題登 録が終了すると同時に、パスワードと演題登録番号が発行されます。パスワードと演題登録番号が発行されるまでは演題登録は終了していませんので、ご注意く ださい。
パスワードと演題登録番号は、抄録内容の修正や演題の採否、お問い合わせ時に必要となります。パスワードと演題登録番号は、必ず書き留めるか、その画面をプリントアウトして保存することをお勧めします。
なお、パスワードと演題登録番号の記録及び機密保持は、登録者ご本人に依存します。パスワードに関するお問い合わせには、セキュリティーの関係からお答えできませんのでご了承ください。

5)演題修正・削除

演題登録期間中は、何度でも演題の修正・削除が可能です。演題の修正・削除には、演題登録時の演題登録番号及びパスワードが必要になりますので、ご注意ください。

6)演題の採否

メールで採否をご連絡いたします。

7)その他

  • 締切間際には、登録や変更が殺到し、アクセスしにくくなる可能性がありますので、早めの登録と修正をお勧めします。
  • 抄録内容の修正を必要とされない方も、念のためホームページへアクセスし、「確認・修正画面」で抄録内容が呼び出せることで、抄録が登録されていることを確認されるようお勧めします。
  • 登録時における疑問点などは一般利用者用のオンライン演題登録用FAQをご覧ください。
    http://www.umin.ac.jp/endai/userfaq.htm 
  • 氏名表記で正しい漢字が表記されない場合は、下記運営事務局にメールにて、演題登録番号、氏名、正しい表記をお知らせください。

演題登録画面

【暗号通信】

  • 新規演題登録【暗号通信】
  • 演題修正・確認【暗号通信】

【平文通信】

  • 新規演題登録【平文通信】
  • 演題修正・確認【平文通信】

演題登録に関するお問合せ

株式会社コングレ内 
〒102-8481 東京都千代田区麹町5-1
TEL:03-5216-5318 
FAX:03-5216-5552
E-mail:43jaam@congre.co.jp

学会入会に関するお問合せ

〒113-0033 東京都文京区本郷3-3-12 ケイズビルディング3階
TEL:03-5840-9870
FAX:03-5840-9876
http://www.jaam.jp/html/admission/index.htm 

シンポジウム

1.学会主導多施設共同研究について考える

日本救急医学会は欧米諸国のみならず環太平洋・アジア諸国との幅広い連携により国際的指導力を示す必要があります。このためには世界的評価を受ける国際・国内多施設共同救急医学研究の学会主導による推進が必須であり、日本救急医学会は学会主導評価特別委員会を立ち上げました。本シンポジウムは、学会主導研究の方向性と充実の方策を論じ、進行中の研究のみならず企画中の研究などを発表していただき、学会主導研究の方向性と充実の方策を幅広く検討することを目的としています。

2.院外心停止への挑戦

わが国で院外心停止からの社会復帰症例数はかつての時代に比べて増加しています。これは心肺蘇生ガイドラインが普及し、その中で重視される「救命の連鎖」が強化されていることに他ならないと考えます。本年はガイドラインの改定が予定されていますが、院外心停止への挑戦なくしては、新しいエビデンスは生み出せません。本シンポジウムでは、最新のガイドライン2015を概観しながら、ガイドラインの向こう側にある景色を共有し、蘇生科学の新たなスタート地点を確立することを目的とします。

3.日本版 重症敗血症診療ガイドライン2016に向けて:課題と展望

近年、Surviving Sepsis Campaign Guideline(SSCG)の普及などにともない、敗血症診療は世界的に注目を集めています。日本では2012年、本邦独自の治療法などを考慮した日本版敗血症診療ガイドラインが日本集中治療医学会から公表されましたが、いくつかの課題も指摘されています。今回、日本版重症敗血症診療ガイドライン2016を作成するにあたり、より広い普及を目指して日本集中治療医学会と日本救急医学会による合同委員会が結成されました。若手を中心としたワーキングメンバーを含む総勢71名で構成されており、16のテーマごとにclinical questionが抽出され、systematic reviewおよび推奨度評価が今後進められます(2016年発表予定)。本シンポジウムでは、ガイドライン作成における課題とその対処、今後の展望、将来的な期待などについて幅広く討論していただきます。

4.集中治療により予後を改善するか

集中治療は救急医学に携わるものにとって最も重要なサブスペシャリティ分野の一つであることは論を待ちません。救急医療の現場では、チームの総力を挙げた集中治療により、不可能とも思われた救命を成し遂げることを経験します。一方で、これまで有効であると信じていた治療が新しい臨床研究で否定されることも少なくありません。本シンポジウムでは、本当に予後を改善する集中治療とは何か、常識にこだわらず原点に立ち返って議論します。集中治療を目指す救急医の道標となることを目的とします。

5.医療事故調査制度の見直しに向けた救急医学会からの提言

改正医療法に基づく医療事故調査制度が平成27年10月1日にいよいよスタートします。この制度は見切り発車となったことから、公布後2年以内、すなわち平成28年6月25日までに見直しの機会が残されています。地域の救急医療をになう救急医学会会員から、地域医療体制がこの制度によりいかなる影響を受けるかを予測し、見直しまでに残された8か月間に何をすべきかを提言して下さい。

6.重症外傷診療のイノベーションを目指して

これまで重症外傷の救命は着実に成果を上げてきました。近年、damage control resuscitationの善久により一段上の生命予後を得ることが期待されます。一方で遷延性意識障害を筆頭に、不満足な機能予後を初期診療にフィードバックさせる具体的成果は少ないと感じます。これからの重症外傷診療は障害年金などの受給者を納税者に変えるためのイノベーションが必要で、それこそが救急医学会が関与しなければ果たすことができない社会貢献であると感じています。最先端の着想でも、組織改革でも重症外傷診療に大きな変化を起こしそうな発表を歓迎します。

パネルディスカッション

1.あえて救急診療のアウトカムを問う

walk-inからヘリ搬送まで、あるいはCPA、中毒から多発外傷と、病態も状態もスペクトルの広い救急診療において、施設間あるいは時系列でアウトカム(診療成績)を比較することは困難と言われています。しかし、昨今の医療をとりまく環境変化の中で、救急診療といえども質の評価に基づいた向上が強く求められており、アウトカムを議論することは避けて通れません。また、救急診療に関しては「何割の患者を救えたか」というアウトカムではなく、「何人の患者を診たか」というパフォーマンス(実績)を重視すべき、という議論にも耳を傾けるべきものがあります。本セッションでは、多発外傷におけるISS別生存退院率のような救急診療ならではのアウトカム指標の提案や報告、あるいは「救急診療においてアウトカムは問うな!」というご意見も歓迎します。

2.高齢者の救急医療は適正に行われているか

入院を必要とする病状の高齢患者は今後も増える一方と予想するが、そうした患者に適正な医療がなされているかどうかは検討する必要がある。高齢者は判断力が低下しているという根拠のない前提下に、患者の家族とだけ相談して方針を決定している懸念があるが、家族の判断は経済力を背景とした家庭内力関係の反映であるかもしれない。つまり終末期とは言えない患者に対し「治療不要」方針を立てている恐れがある。また救命しえたとしても身体機能の低下が残ると、家庭復帰、社会復帰が著しく困難になり、慢性の医療機関依存症、機械依存症患者を増やすだけになり、資源の活用の是非が問われることになる。

高齢者の救急搬送は今後も増える一方と予想されますが、そうした患者に適正な医療がなされているかどうか検討する必要があります。方針決定に患者本人を交えず、家族とだけ相談して決めると、その判断は経済力を背景とした家庭内力関係の反映であるかもしれません。つまり終末期とは言えない患者に対し「治療不要」方針を立てている恐れがあります。一方、積極的に治療し救命しえても身体機能の著しい低下で、家庭復帰、社会復帰が困難となり、慢性の医療機関依存症、機械依存症患者を増やすだけになり、資源の活用の是非が問われることになります。これから超高齢化社会を迎えるに当たり今後の高齢者救急医療はどうあるべきか、ご討議ください。

3.精神疾患合併症例への対応

【救急医と精神科医のコラボレーション】

自殺未遂例などでは早期から精神科介入が必要だが、現場で常に精神科コンサルテーションが可能とは限らない。どのように精神科コンサルテーションを確保しているか。できない場合には自殺再企図などのリスクにどう対応しているか。

【救急医がどこまで精神疾患に関与できるか】

精神科と一般診療科(身体科)を分けて考える従来のアプローチは見直しが必要か。また救急医が担当できる精神科診療の限界を広げる必要があるか。あるとすればその方策はどのようなものか。

薬物過量服薬、服毒や自傷行為などの自損による精神疾患を合併した救急搬送の事例が増加しています。これら傷病者は身体的損傷と共に精神疾患を合併していることが多い。このようなケースでは早期から精神科介入が必要ですが、現場で常に精神科コンサルテーションが可能とは限りません。どのように精神科医へのアクセスを確保するか、できない場合には自殺再企図などのリスクにどう対応していくか、悩ましい問題です。この様に考えると精神科と”身体科”を分けて考える従来のアプローチは見直しが必要です。救急医が担当できる精神科診療の限界を広げる必要があるか。あるとすればその方策はどのようなものか。問題提起と共に演題を募集します。

4.これからの救命センターのあり方

救命救急センターの運営形態は、専従医の数と専門、対象を重症に限定するか、手術等の根本的治療をセンター内で完結するか等々の観点で分類することができます。さらに、仔細に見れば、各施設の事情に応じて少しずつ異なっており、センターの数だけ運営形態も存在します。これは、施設の事情に対応した結果であり、いずれが優れていると決めることはできません。しかし、施設背景(立地条件、施設規模等)、経営効率、診療レベル、さらに学生・研修医・救急専門医の教育の質の点からも望ましい運営形態を考える必要があると思われます。重症患者に特化した完全独立型の日本独特のセンターから北米型ERまで、様々な形態の利点と欠点を検討して運営改善の道を探り、独立型とERのハイブリッド等、欠点を補い合う運営形態の提案をしてください。

5.救急医療を俯瞰して体制を構築する;メディカルコントロールの新たなあり方

メディカルコントロール(以下、MC)が病院前救護の質を保証する仕組みとして、救急隊員への指導や病院選定に医学的立場から介入するのは当然であるが、それを理論的に支えるには、適切な救急医療体制を作るための医学研究(疫学的な研究、医療資源の適正配置の研究、効率よい搬送体制・手段の研究など)を行っていかなければならない。その中心的役割を担うのが救急科専門医である。一方、より広い視野から社会情勢をみると高齢化社会の急速な進展(認知症、精神科救急の課題が含まれる)、疾病構造の変化、国民の意識の変化などがある。このため医療提供者側はこれらにも柔軟に対応できる救急医療体制を構築しなければならず、救急医もまたこのような社会学的な変化を十分に理解しなければならない。
このような現状を踏まえて、救急医が、医師として学術的に担っていく部分と社会情勢を考えて社会学的な視点で担っていく部分とをMCという糸で結ぶ担い手であることを、ワークショップを通して共通の理解としたい。

病院前救護の質を保証する仕組みとしてのメディカルコントロール(以下、MC)を理論的に支えるには、救急科専門医が中心となって適切な救急医療体制を作るための医学研究(疫学的な研究、医療資源の適正配置の研究、効率よい搬送体制・手段の研究など)を行っていかなければなりません。一方、社会情勢は高齢化社会の急速な進展(認知症、精神科救急の課題が含まれる)、疾病構造の変化、国民の意識の変化などがあり、救急医はこのような社会学的な変化を十分に理解しこれらに柔軟に対応できる救急医療体制を構築しなければなりません。このような現状を踏まえ、救急医は医師として学術的な視点と社会情勢を考えた視点をMCという糸で結ぶ担い手であることを共通の理解とすることを目的とします。

6.研修医・学生教育において救急医学が果たす役割

今後の救急医療の発展には、後進への教育が大切なのは言うまでもありません。現行の臨床研修制度ではすべての研修医が救急医療の研修をすることになっており、救急医学が教育で果たすべき責務は大きくあり、後進育成の大きなチャンスでもあります。教育手法、指導医の在り方、指導内容、評価方法など、考えるべき課題は多岐にわたり、学生教育も国際認証に適合できるプログラムの作成や、学生から研修医までのシームレスな教育体制が望まれる。この現状を踏まえ、救急医学が研修医、学生教育の分野で果たすべき役割について熱く討論しましょう。

7.局地災害にいかに対応するか

関越自動車道高速バス事故、広島土砂災害に代表される局地災害は毎年のように日本各地で発生しています。しかしそれに対して、各地域で必ずしも十分な対応準備が行われていません。消防、警察、自衛隊等、行政との連携、ドクターカー、ドクターヘリ、DMATの派遣対応、救命救急センター、災害拠点病院の体制整備などについて、多くの解決すべき課題が存在しています。実行可能で効果的な局地災害対応を可能にするためには何が課題でどのように解決するのがよいのかを論じていただきます。

ワークショップ

1.救急科専門医の明日を語ろう

救急科専門医師には、救命救急や集中治療、外傷外科、災害医療、病院前救護に専門性を発揮するだけでなく、総合診療、ERにとっかしたり、さらには地域包括ケアに関与する医師も現れて来ました。それはある意味、“つぶしの効く”専門医であるかもしれません。今までの経験・知識・コネ(?)を活かして新たな領域に挑む我々のこれからの姿について、口角泡を飛ばして熱く語りませんか?自分の将来に悩む若手医師の参陣を切に望みます。

2.テクノロジーが切り拓く救急医療の未来を語ろう

ICTを中心にしたテクノロジーの進歩はあまりに急速です。以前の「あったらいいな」から「こういうのはどう?ああいうのもあるよ!」と、今や進歩に追い回される状況になっていませんか。病院毎のデジタル格差、一夜にして陳腐化する機器、複雑なネットワークやセキュリティの確保など悩みもつきません。ウエアラブル端末から遠隔医療システムまで、氾濫するテクノロジーの大波に呑まれることなく、人的・時間的・空間的な効率化、安全性の向上、BCPや省エネへの関与など、救急の現場に真に役立つテクノロジーについて熱く語り合いましょう。

3.小児救急医療のビジョンを語ろう

小児救急医療体制整備の課題は二つあり、一つは多数を占める軽症患者の受皿の確保、二つ目は小児重症救急患者の診療体制の構築です。このワークショップでは、重症患者への対応に焦点を当てて討議していただきます。対応策として、小児救命救急センターの設置なども行われていますが、なかなか進まないのが実状です。すでに小児救命救急センターを稼働している施設の現状と問題点、地域や施設の設置計画、小児救命救急センターのない地域での重症患者対応の現状と問題点等を提示していただき、今後の整備の方向性を検討します。

4.救急医療の法的問題を語ろう

以前より救急医療は、検視や解剖、精神科救急など様々な局面で司法と密接に関わってきました。近年の救急医療を取り巻く環境の複雑化に伴い、携わる医師は、危険ドラッグ、脳死判定、終末期医療などのさらに多岐にわたる法的問題と直面せざるを得ません。本セッションでは、救急医療をめぐる法的問題について、臨床医のみならず法医、司法、検察など様々な立場から事例の報告、体制の検討、提案、そして問題提起も含め幅広い演題を募集します。

5.“キケン”ドラッグへの対応を語ろう

合法→脱法→違法→危険と名称の変遷と共に、成分も危険性も、それをとりまく社会情勢も刻々と変化している危険ドラッグですが、名称は広く知られていますが、皆さんその全貌を把握しているでしょうか? そこで今あらためて危険ドラッグの現状、種類、カチノン系化合物・カンナビノイドなどの毒性・危険性・治療法・さらに関係する法律など、多角的な立場で討論ができればと考えています。

6.きみは一生救急医を続けられるか

若い医師が救急医を志し、スキルを磨いている間にも、様々なライフイベントが訪れる。結婚し、育児など家族との時間を持ちたいのは女性に限らない。介護で休まなくてはならないこともあるかもしれない。常に病院に縛られなければその責を果たせないのが救急医なら、そのたびに転科・転職を考えなければならない。そこで、本ワークショップでは、“君は一生救急医を続けられるか”と題し、出産・育児・介護などのライフイベントを考慮した働き方の実践例や、調査などのデータに基づくご発表をいただき、ディスカッションを通じて、日本救急医学会としてのアプローチを提言します。

会長特別企画

1.私の発見・私の発明

次世代を担う医師達の研究マインド育成の一助になればと企画しました。会員が自ら発明・発見し、申請・取得した特許・実用新案に関する演題を募集します(共同申請も可)。大きなモノから小さなコトまで、自画自賛も可ですが、キッカケになった事柄/どのような経過をたどったか/どこに苦労をしたかなど、後に続く若者達の参考になるような発表をお願いします。弁理士による特許・実用新案の申請・取得方法についての講演も予定しております。

2.私の”あんな工夫・こんな工夫”

せっかくの臨床上の工夫を歴史に埋もれさせないためと、一子相伝ならぬ多子相伝を目指して企画しました。私だけが知っている役立つ手技や工夫、偶然生み出した工夫、加えて、先輩から教えてもらったが世間には広まっていないノウハウ、そんな限られた知識の遺伝子をこの機会にぜひ広めてください。昨今、明確なエビデンスや根拠となる論文が乏しい場合、それを公の場面で広めることをはばかる雰囲気がありますが、だからこその特別企画です!フランクに議論を深めましょう。

3.私の治療法・私の診断法

EBM全盛の今日だからこそ、エビデンスを踏まえた上での私の見解、もしくは、いまだエビデンスの出ない領域や未検討の部分において個々の経験が必要となる場面は少なくありません。EBMと相反する意味に捉えられがちな『私の治療法、診断法』ですが、本来はEBMを論拠にしつつ、個々の経験と技能が活かされるはずです。EBM未到、EBM未満、もしくはEBMを踏まえた上であえて問う・・・皆様の貴重な体験から生み出された診断法や治療法をぜひ披露していただきたいと思います。

4.”医療事故”、私の経験・私の対応

救急医療においては、医療事故、医療訴訟の頻度は他の分野と比べて、少なくはありません。本企画におきましては、自らが(あるいは関係者が)経験した医療事故について、特にその後の対応について報告していただきたいと考えております。さらには、あまりにひどい民事訴訟を起こされたなどの経験や医療過誤訴訟の判例などに記載された事例の分析も歓迎致します。演題の応募に際しましては、二次紛争防止の観点から、論点に直接関係しない記述については、“創作”もありとさせていただきます。