日本移植学会・会員の皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたび、第61回日本移植学会大会総会を名古屋市(ウインクあいち)で2025年10月9日(木)から11日(土)まで主催させていただくことになりました。
この地域は、日本での移植医療黎明期から腎移植、造血細胞移植が発展してまいりました。本学会は、今では臓器移植を中心に行なっておりますが、過去に22回1986年山田一正先生(名古屋大学分院内科)、48回2012年星長清隆先生(藤田保健衛生大学腎泌尿器外科)、58回 2022年剱持敬先生(藤田医科大学移植・再生医学)が主催されております。 歴史ある本学会総会を開催させていただくことは身に余る光栄でございます。
私が移植の道に進んだ35年前は、脳死臨調が始まる直前でした。当時は脳死移植が認められておらず、有り余ったエネルギーを動物の移植実験から、保存液(虚血再灌流障害)、免疫抑制薬の開発など様々な研究に注ぎ込んでおりました。学会発表では、侃侃諤諤の議論が行われ、懇親会でも掴み合いの喧嘩になるくらいの口論をしておりました。このような時代を懐かしく思うと同時に、将来に期待し情熱を持って移植の道を志し、脳死移植がなかなか認められず、やむ無く移植医療から離れて行った多くの先生方がおられたのも事実です。現在は、脳死移植が可能になってから25年以上経過しましたが、伸び悩むドナー数、提供・移植に関わるシステムの確立、人材の確保・育成など多くの課題にも直面しております。
本学会のテーマは「新たなる挑戦 超えよう!飛び出そう!弾けよう!」といたしました。
コロナ禍で暗く停滞した期間がありましたが、今は全てに扉は開かれております。自身の殻を破り、他分野との連携を深め、楽しむくらいに弾けて欲しいとの思いを込めて、参加者の皆さまが次のステージに進む契機にしていただくことを期待したテーマでございます。
また、サブタイトルとして連携を意味するCollaborationの3つの要素(communication, coordination, cooperation)を例として参加者の皆さまに自身の3”C”を考える「Let’s all think about our own 3”C” for future success」を設定しました。オリジナルは、連携には上記の3つのCが重要であるとのことですが、Challenge, Creation, Consideration, Competition、Change, Concentrationなど、皆さん自身に考えていただければ幸いに思います。
情熱を注ぎ移植を推進してきた先人の知恵を学び、新しい技術、システムを開拓するために関連学会、団体と協力し、将来の移植医療に対する高い志を持つ多くの方々が元気になる学術集会をめざします。そして、社会に有用な移植医療を提供できるように努めたいと考えております。
2025年10月には、ぜひ名古屋で、昼も夜も多くの刺激を楽しんで、明日への活力としていただくことを願っております。会場は名古屋駅から徒歩5分です。皆さまのご参加を心からお待ちしております。
会 期: 令和7(2025)年
10月 9日(木)~ 10 月11日(土)
演題募集:未定
会 場: ウインクあいち
〒450-0002
愛知県名古屋市中村区名駅4丁目4-38
TEL:052-571-6131