第74回日本泌尿器科学会中部総会 - The 74th Annual Meeting of Central Section of Japanese Urological Association

会長挨拶

第74回日本泌尿器科学会 中部総会
会長 溝上 敦
(金沢大学大学院医薬保健学総合研究科 泌尿器集学的治療学 教授)

 このたび、2024年11月21日(木)~23日(土)に金沢大学泌尿器科学教室が第74回日本泌尿器科学会中部総会を石川県金沢駅前にある石川県立音楽堂を中心に開催させていただくことになりました。当教室が担当させていただくのは、2003年に前教授の並木幹夫先生(第53回)が開催されてからちょうど21年ぶりとなります。伝統ある本学会の担当をさせていただきますことを、医局員一同心より感謝申し上げます。

 本学会のメインテーマは「安寧をめざして」とさせていただきました。安寧とは、平穏で心安らかなさまを意味している単語です。医療における様々な進歩は近年目を見張るばかりです。私が医師となった35年前と比べても手術の術式も大きく変わり、手術時の精神的なストレスも軽減していると思います。手術場に入る際の手指消毒の仕方も様変わりし、ブラシを使用する必要もなく、皮膚が荒れることも少なくなりました。また様々な薬物も登場し、患者の生命予後だけでなく、患者のQOLも改善していることも実感しています。これらには基礎研究や臨床研究の進歩が大きく関わっています。一方で、新たな機材を使用する際には大きなストレスを感じることがあると思います。通常の抗がん剤とは異なる新しい薬物による様々な有害事象にも気を抜けず、患者のQOLを低下させることも経験します。まだまだ患者の安寧や医療スタッフの安寧には多くの課題があります。このため、本学会では様々な角度から医療スタッフや患者の安寧をめざした医療をどのように行っていくかを議論できればと考えています。

 本学会は例年の開催日より約1ヶ月遅い開催となりますが、金沢市内はちょうど紅葉のピークが予想されます。また石川県の美味しい日本酒や、加能ガニをはじめとする海の幸・山の幸など秋の味覚も堪能していただけるのではないかと思っています。医局員一同、しっかりと準備を進めて参りますので、心より皆様のご参加をお待ちしております。