第34回日本がん転移学会学術集会・総会
会長 山本 浩文
(大阪大学保健学科分子病理学 教授)
謹啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申しあげます。
淡路夢舞台国際会議場にて2025年6月19日(木)・20日(金)に開催いたします第34回日本がん転移学会学術集会・総会の演題募集が始まります。
演題募集のページに学術集会の主たるプログラムをまとめました。
石岡千加史先生、田中真二先生、矢野聖二先生らの最先端の研究発表や、従来より主プログラムとなっている転移のメカニズムの解明や転移を制御する創薬などの基礎研究に関する多くのセッションに加えて、今回、文科省の「次世代のがんプロフェッショナル養成プラン」との共催で「がん根治を目指した放射線治療」と「がんとの共生」をテーマに取り上げました。
また臨床系演題も歓迎し、「転移を制御する臨床試験」や「治療困難と思われた症例の治療成功例」を数多く発表して頂く場としてEarly bird morningセッションを用意します (6月20日金曜朝)。
ケンブリッジ大学教授のDr. Masashi Narita は海外で最も成功した日本人研究者の一人で、その業績はCNS 7本 、Sister journals を入れると27本を数え、最新の知見を披露して頂きます。更に近年、核酸医薬を使ったがんに対する臨床試験が始まりつつあり、新しいがん治療の時代を切り拓いてゆく先生方(赤尾幸博先生、谷口博昭先生)よりご講演を頂きます。
初日6月19日木曜の夜には全員懇親会を予定しており、四つ星ホテルのグランドニッコー淡路の料理長による淡路の季節のご馳走ラインアップを用意し、全国的に出張公演を展開している淡路人形座(https://awajiningyoza.com/)による 国指定重要無形民俗文化財 淡路人形浄瑠璃 を披露して頂きます。会場併設のグランドニッコー淡路の宿泊案内はホームページ上で案内しております。部屋数は十分に確保しておりますが、念のためお早めの申し込みをお勧めいたします。
以上、淡路での学術会議が実り多きものなりますよう一題でも多くの演題をお待ちいたします。
謹白
2024年12月吉日
謹啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申しあげます。
2025年6月19日(木)・20日(金)に、淡路島の淡路夢舞台国際会議場にて、第34回日本がん転移学会学術集会・総会を開催させていただきます。
今回のテーマは「がんプロフェッショナルによる転移のCureとCare」とさせていただきました。私ががん研究をはじめた30年前には、転移の克服こそががん攻略のゴールというスローガンの下、多くの研究者が、いつかがんを倒すのだという熱意をもって日々の研究を進めてゆき、分子生物学の新しい扉が次々と開かれていました。細胞周期制御機構の解明、癌遺伝子・癌抑制遺伝子の発見、エピジェネティック修飾、がんと間質反応、微小転移研究、血管新生阻害薬に始まる分子標的治療薬・抗体医薬の開発、次世代シーケンスやシングルセル解析技術の進歩、がんの免疫不活性化機構の解明、CAR-Tにみる免疫細胞加工技術の開発、放射線治療の進歩-これらが相俟って、10年単位でがんの研究成果は基礎的なメカニズム解明から臨床応用へとステップアップを遂げ、今日では臨床現場で転移を克服した患者さんをみることは珍しくないほどになりました。本学術総会では、転移のCureを目指した熱意に溢れた最新の基礎・臨床研究の発表の場としたいと思います。
また、がん治療の進歩と共に転移をもちながら生活する患者さんが増加してきており、がんとの共生の在り方や社会としてどのようにCareしてゆくべきかという課題は、2023年から始まった第4期がんプロフェッショナル養成プランでも強調されているところであり、この点についてもがんプロ大阪大学拠点と連携して議論を深めたいと考えております。
淡路島は自然豊かな関西のリゾート地です。新鮮な魚介、玉葱、温泉、空と海、人形座など多くの特長を備えており、全国の皆様に知ってほしい名店も数多くございます。淡路の魅力を背景に、学術的に実り豊かな総会となるよう鋭意準備してまいります。それでは淡路の地でお会い出来る日を楽しみにしています。
謹白
2024年9月吉日
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