第49回日本脳神経外傷学会
会長 間瀬 光人
(名古屋市立大学大学院医学研究科 脳神経外科学 教授)
謹啓 時下、益々ご隆盛のこととお喜び申し上げます。
平素は日本神経外傷学会に格別のご理解とご協力を賜り厚く御礼申し上げます。
この度、第49 回⽇本脳神経外傷学会会長を拝命し、2026年2月20日~21日の2日間にわたり、ウインクあいち(愛知県産業労働センター)で開催させて頂くことになりました。
本学会は、わが国の脳神経外傷の臨床および基礎研究の発展を促進し、広く知識の交流を深める場として、大きな役割を担っております。また頭部外傷データバンクの運営、ガイドラインの作成、スポーツ脳神経外傷や外傷性⾼次脳機能障害に関する検討など、多様な研究活動により、国⺠全体の保健・医療・福祉にも深く携わっております。
第49回大会のテーマは、「脳神経外傷学の未来:ネクストステージへのキーワード」と致しました。脳神経外傷において受傷直後の物理的損傷を元に戻すことはできません。したがって脳神経外傷治療は引き続く二次的損傷をいかに少なくし、生命および機能予後改善を最大限とすることを目的とし、そのためのあらゆる研究が行われてきました。これらのエビデンスに基づいて脳神経外科および救急医療現場では治療が実際行われています。しかし自動運転などの交通環境、職場の安全環境整備、超高齢化など社会環境の変化や、内科的治療の変化や進歩によって、脳神経外傷治療も大きく変わりつつあります。そこで本大会では脳神経外傷治療の現状と問題点および課題を明らかにするのみならず、受傷前や受傷後慢性期の社会的問題点も含めて検討し、脳神経外傷学会が今後、どのようにして社会と関わり貢献していくべきかを、「脳神経外傷学の未来」へのキーワードとして明らかにしたいと考えています。
本学会での議論を通じて、会員の皆様の日常臨床に役立ち、そして日本脳神経外傷学会の更なる発展に寄与できるよう、関係者一同、鋭意準備に取り組んでおります。皆様方のご指導ご鞭撻そしてご協力をお願い申し上げます。全国からの多くの皆様方のご参加を名古屋でお待ちしております。
謹白
2025年3月吉日
© 2025 The 49th Annual Meeting of Japan Society of Neurotraumatology