第67回済生会学会 学会長
福岡県済生会福岡総合病院
院長 岡留 健一郎

 第67回済生会学会・平成26年度済生会総会を平成27年2月14日(土)、15日(日)に福岡の地で開催いたします。当院が担当いたしますのは、昭和50年以来、実に39年ぶりとなります。また、地方都市開催としては最初に総裁秋篠宮殿下に御臨席賜る学会となり、大変名誉であると同時に、福岡県済生会ならびに福岡総合病院職員一同身の引き締まる思いです。

 先ず、会場についてですが、前回の東京とは異なり、学会は「福岡国際会議場」「福岡サンパレス」の2会場に分かれての開催となり、さらに懇親会は「福岡国際センター」に場所を移して開催いたします。福岡市はアジアの玄関口として国家戦略特別区域にも指定された九州随一の都市だと自負しておりますが、一か所で行える会場が確保出来ないということは、本学会がいかに大規模なものであるかということの表れだと思います。皆様のご不便を少しでも解消できるよう、職員一同努めさせていただきますので、どうぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

 学会のメインテーマは「済生会の使命と新たな創造~医療と福祉の融合~」といたしました。医療の世界
にもグローバル化の波が確実に押し寄せてきており、大きな転換期を迎えております。また、高齢化社会に
おける医療と介護の連携をどのように構築していくかは喫緊の課題でもあります。済生会が次の100年に向
かって、「済生」の心をいかに次代につなげていくか、そこにはイノベーション(新たな創造)が必要だと考えます。本会にしか担えない使命とは何かを再確認し、健康・医療・福祉・生活を支えていくという気概を示そうということでこのテーマに決定いたしました。

 基調講演は、済生会本部 炭谷茂理事長に「激動する社会、済生会の使命と発展の方向を考える」という
テーマでご講演いただきます。
 シンポジウムは「第四次基本問題委員会報告」の中から、「人材育成」「医療・福祉サービスの提供」「医療安全」の3つを取り上げました。
 「人材育成」では、「病院活性化のための取り組み-ひと そして しくみを考える-」と題し、チーム医療を支える「人材」の育成とそれを生かす組織づくりについて、様々な形態の施設における取り組みを紹介していただきます。
 「医療・福祉サービスの提供」では、「地域に根ざした医療と福祉の一体提供-済生会が担う役割とは-」と題し、地域で精力的に活動されている病院や施設の取り組みを紹介していただきます。
 「医療安全」では、「安全・安心の医療を実践するために-各施設における危機管理-」と題し、各病院や施設における医療安全のための実践的な取り組みを紹介していただきます。いずれのシンポジウムも済生会の全職員がその使命に向かい、新たな一歩を踏み出していく誓いとなればと期待しております。
 ランチョンセミナーは様々な分野のものを11会場ご用意いたしました。

 また一般演題については、530題ものご応募をいただきました。予定演題数を大きく上回るご登録をいただき、大変内容の濃い学会を運営できることを嬉しく思っております。ご希望に添うよう急遽口演、ポスター発表ともに演題数を増やしましたが、一部口演発表からポスター発表に回っていただいた方もいらっしゃいます。この場を借りてお詫び申し上げます。

 福岡市は現在、NHK 大河ドラマ「軍師官兵衛」の舞台として大いに盛り上がっており、歴史的にも様々
な見所のある街です。2月という寒い時期ではありますが、太宰府の飛梅の開花時期でもあり、古に思いを
馳せるのも一興ではないでしょうか。さらに、博多自慢の食を堪能するには最高の時期でもあります。参加
者の皆様にも福岡の魅力を存分に味わっていただきたいと思います。

それでは皆様にお会いできることを楽しみにしています。

平成27年1月吉日





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