第67回日本皮膚科学会西部支部学術大会
会長 宇谷 厚志
(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学分野 教授)

平成27年10月17日から18日まで、長崎市の長崎ブリックホールおよび長崎新聞文化ホールにおきまして、第67回日本皮膚科学会西部支部学術大会を開催させていただくことになりました。

  日常診療の中で「こう言われてるけど本当かな?」と思うようなことに出くわすことがあります。今回の学会では『本質を見抜く』 See through the Essence behind Common Knowledge をテーマに掲げ、講演では出来るだけタイトルに簡単な疑問を挙げていただくようにお願いしております。たとえば、「メルケル細胞癌:バイオプシーで消える?」というような感じです。この学会を通じて「小さな疑問の答え」をみつける良い機会にしていただければと思います。

  招請講演は、米国・コロラド大学皮膚科で活躍中の藤田真由美先生にご専門のメラノーマ研究を中心にご講演いただきます。2つだけに絞った教育講演では「紫外線高感受性疾患」と「EBウイルス関連疾患」を取り上げ、基礎と臨床のそれぞれの視点から最先端の情報を含めて講演していただきます。またシンポジウムは、私の研究テーマである細胞外マトリックス関連疾患のほか、腫瘍、感染症、皮膚病理の4つを企画し、第一線で活躍されている講師の皆様に講演いただきます。 ワークショップとして今回は、西部支部の大学から臨床・基礎を問わず研究成果を報告していただく企画を作りました。「大学は研究する場」と認知されてはいますが、最近では研究は専門医の”次のレベル”という考え方が多くなってきているようです。時間的、物理的な制約を乗り越え、大学皮膚科教室で現在行われている研究活動を発表していただき、本質は何かを考える「好奇心」があふれる皮膚科医師の育成の契機になれば嬉しく思います。

長崎での開催は2001年の開催以来、14年ぶりとなります。10月は観光にもとても良い時季です。皆様とお会いできますことを楽しみにしております。