第73回日本産科婦人科学会学術講演会

第73回日本産科婦人科学会学術講演会

会長ご挨拶

学術集会長 榎本 隆之

第73回日本産科婦人科学会学術講演会

学術集会長 榎本 隆之

新潟大学大学院医歯学総合研究科 産科婦人科学 教授

令和3(2021)年4月22日(木)から25日(日)までの4日間、新潟市朱鷺メッセにおいて第73回日本産科婦人科学会学術講演会を開催させていただきます。新潟大学が学術講演会の主幹校を務めさせていただくのは今回4回目となります。昭和28(1953)年に第3代教授の中山栄之助先生、また昭和56(1981)年に第5代教授の竹内正七先生が、新潟で開催させていただきました。第6代教授の田中憲一先生は、学術講演会が横浜か京都の2都市のいずれかで開催されることになった最初の年である平成18(2006)年にパシフィコ横浜で開催されました。この度40年ぶりに新潟で学術講演会を開催させていただくことは、新潟大学教室員・同窓会員にとって大きな喜びであります。このような機会をあたえていただきました歴代理事長をはじめ学会役員並びに会員の皆様に深く感謝申し上げます。

私は、第73回学術集会長に立候補した際「地域振興」、「国際交流」、「国民への発信」の3つを学術講演会のテーマに挙げました。今、分娩に携わる産婦人科医の減少のために地方の周産期医療は厳しい状況に追い込まれておりますが、2024年の医師の働き方改革が実行されると分娩施設のさらなる集約化が必要となり、地方の周産期医療はさらに危機的状況になる可能性があります。また、地方大学医学部は、地域医療を守るのに精一杯で、なかなか医学研究に没頭できないというジレンマがあります。今回学術講演会が数十年ぶりに日本海側の地方都市で開催されますが、新潟で「地域振興・地方の活性化」について考える機会を皆様に持っていただければと考えております。

「国際交流」は日本産科婦人科学会でも力を注いでいる分野で、学術講演会には近年アジア諸国からの参加者が急増しています。学術講演会は学会員に海外の最新の医学情報を伝える場だけでなく、アジアの若手産婦人科医師の教育の場として、英語での教育セミナーや演題発表をさらに充実したいと思います。

学術講演会は学会から国民にメッセージを発信できる重要な場でもあります。市民公開講座は学会終了後もWEBで閲覧できるようにして「HPVワクチン」「地方の周産期医療の問題点」など重要な問題について国民に発信するつもりです。

学会のポスターは「杉玉」で造り酒屋のシンボルです。新潟には100軒の造り酒屋があり、淡麗辛口で高品質の日本酒で有名ですが、ポスターのスライドをよく見ると杉玉に黒い陰影があり、本州の地図のように見え、杉玉が日本を中心に据えた地球そのもののように見えます。しかし、さらによく見ると本州に見えていた陰影は新潟県で佐渡島も描かれていることがわかります。私たちはこのポスターに「新潟から日本へ、さらには世界にむけて強く発信したい」というメッセージと、新潟にお越しいただく参加者の方々に日本酒だけでなく数々の新潟の銘品でおもてなしをしたいという思いを込めております。

社会の情勢、学術講演会のあり方も日々変化しております。第72回学術講演会はCovid-19のためにWEBのみの開催となりましたが、学術講演会にWEBを導入することの利点を十分理解させていただきました。第73回学術講演会は、これまでの学術講演会のスタイルにWEB配信の長所も導入したHybrid方式で開催し、会場にお越しいただける会員の方だけでなく、諸事情で会場にお越しいただけない会員の方にも満足いただける学術講演会にしたいと思います。多数の皆様方のご参加を教室員ならびに同窓会員一同、心よりお待ち申し上げております。