会長挨拶
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第10回日本静脈経腸栄養学会首都圏支部会学術集会
会長 鷲澤 尚宏
東邦大学医学部臨床支援室教授
東邦大学医療センター大森病院栄養治療センター部長 栄養部部長
このたび、記念すべき第10回の日本静脈経腸栄養学会首都圏支部会学術集会を主催させて頂く鷲澤尚宏です。
本学会は1970年12月に開催された第1回完全静脈栄養研究会にそのルーツがあります。1998年7月に研究会から学会への発展的移行を果たし、日本静脈経腸栄養学会 (JSPEN) が発足しました。それを契機に全国規模の学術団体として発展し、2013年11月には一般社団法人を設立、さらに増大し、現在では2万人を超える会員数を抱え、世界最大級のPEN Society (parenteral enteral nutrition society) に成長しました。その結果、今年から日本医学会の分科会に加盟し、ますます責任ある団体へと発展しています。首都圏支部会の目的は、日本静脈経腸栄養学会が各地域で活動するときの地域基盤として、東京と神奈川における静脈経腸栄養法を中心とした代謝・栄養学に関する知識の交流をはかり、且つNSTを支援して国民の医療・福祉に寄与することにあります。全国に展開する支部会の中で、近畿支部会、関東甲信越支部会に次ぐ3番目の会員数を誇り、3,000名を超える仲間がおります。
医療・介護・福祉施設、教育機関に所属しながら日常業務の中で臨床栄養に関する研究を進め、その成果をさらに発展させるために、年1回の学術集会でご発表いただいております。2018年は6月2日に有明の東京ファッションタウンビル (TFTビル) 西館2階、ホール1000、ホール300での開催を予定しております。
私が一般外科医として修行中だった1980年代の栄養療法は十分な食事摂取が出来ない患者に対する静脈栄養が大きな存在でしたが、治療の補助的な存在でした。その後、重症患者に腸管を使った栄養管理行うことで病態を改善できることを学ぶ時代に入り、病態を制御する栄養療法が研究されるようになりました。その延長線上で、慢性疾患や種々の臓器障害など様々な病態における幅の広い栄養管理としての取り組みが研究され、今では、薬物療法や外科的治療等と並ぶ、極めて重要な存在として栄養療法が認識されるようになってきました。この潮流を肌で感じることが出来るように、素晴らしい会場を用意し、楽しい企画を計画中ですので、是非、仲間を誘ってお集まり下さい。また、日頃の経験や研究の成果をまとめて、是非、この学術集会でご発表下さい。特別講演は、オリンピック3大会連続のマラソン代表選手となった宇佐美 彰朗先生にお願いし、一流選手の素晴らしいご経験をお話しいただくことになっております。
この学術集会に参加することで、全ての方々がレベルアップします。
みんな、集まれ!!