会長挨拶

第114回日本病理学会総会
会長 古川 徹
東北大学大学院医学系研究科
病態病理学分野 教授
古川 徹

この度、第 114 回日本病理学会総会を東北大学の地である仙台市で開催させて頂きますこと、大変光栄に存じます。

会期は2025 年 4 月 17 日(木)~19 日(土)の 3 日間とさせて頂きました。杜の都仙台が桜色から若葉色に変化していく、大変爽やかな季節となります。会場は風光明媚な青葉山の麓にある仙台国際センターであり、仙台駅から地下鉄で直結している便の良い施設となります。

第114回日本病理学会総会のテーマは「病理学の新しい扉を開く」~Opening New Doors in Pathology~とさせて頂きました。これまでにない斬新な内容の、新鮮味が感じられる病理学会総会にしたいと考えております。

病理学的研究の目的は病的状態にある細胞、臓器、個体を調べる事で病気の発生進展機構を知り、もって病気の予防、診断、治療に有用な情報を明らかにすることにありますが、その内容は解析技術の発展に伴って大きく変遷して来ました。私達病理学者の最大のアドバンテージは実際に疾患に犯された組織、個体を直に解析できることであり、常に目の前に無限の知見創出能を有する「本物」が存在することにあります。診断上の小さな気付きに基づく知見も、大規模なオミックス解析に基づく知見も発展性を含む価値としてのポテンシャルには限りなく、新しい知見をこぞって詳らかにして頂きたいと思います。

今回はシンポジウム、ワークショップとして30あまりの特別企画テーマのセッションを予定しており、いくつかのセッションでは公募枠を設けておりますので奮ってご応募頂きたいと存じます。総会での講演、発表、討論は現地での対面開催といたしますが、病理専門医育成・生涯教育のための、系統的病理診断講習会、臓器別病理診断講習会、剖検講習会は参加の先生方の便を考慮し、オンデマンド配信とする予定です。先端的分子病理講習会は現地対面開催の上でのオンデマンド配信を予定しております。

仙台はコンパクトな街で観光地も近隣に豊富にあり、新幹線、空港直結鉄道、地下鉄と交通の便も良いところです。多くの先生方に楽しんでいただける会にしたいと思いますので奮ってご参加のほど、何卒よろしくお願いいたします。

2024年4月吉日

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