優秀教育講演賞
Highly Cited Award
優秀査読者賞のご案内

本年の優秀教育講演賞、Highly Cited Award、優秀査読者賞のご案内申し上げます。

優秀教育講演賞

優秀教育講演賞は、2003年教育講演の水準の向上を図ることを目的に創設されました。今回は、前年度の学術大会および放射線腫瘍学夏季セミナーの教育講演演者のうち、太田 陽介先生、川村 麻里子先生、辻野 佳世子先生の3名の先生が該当者となりました。いずれも受講後アンケートでの評価が高く、その内容も教育的価値に富んだものでした。先生がたの教育講演へのご尽力に感謝しそのご功績を讃えるとともに、さらなるご活躍を祈念いたします。

教育委員会委員長 内田 伸恵


太田 陽介

太田 陽介

(兵庫県立がんセンター 放射線治療科)

受賞コメント

 この度は、優秀教育講演賞という身に余る賞をいただき、心から感謝申し上げます。大きな喜びとともに、感慨深く感じています。JASTRO 学術大会の教育講演は若手放射線腫瘍医にとって最も影響の大きい教育の場であると考えています。私自身がこの場に育てられ、放射線腫瘍医としての基礎を身につけたという思いが強いです。そのような私に演者のチャンスをいただけたこと、また受講された先生方にご評価いただけたことが、大変うれしくてなりません。

 頭頸部がんは放射線腫瘍医にとって最も総合力を試される領域と考えています。「切らずに治す」という臓器機能温存戦略の実践は言わずもがな、多職種チーム医療を統率する役割、加えてIMRT計画という進化著しい高精度放射線治療に参画する技量も求められます。日々、患者さんの高いquality of life を実現する理想の治療を追求していますが、その楽しさ、やりがいを皆様に伝えることができれば、と願いながら講演の内容をまとめました。特に若手の先生方に何かひとつでも届いてくれれば、こんな幸せなことはありません。

 最後に今回ご選考いただいた教育委員会の先生方をはじめ、白土大会長、学会関係者の皆様には厚く御礼申し上げます。また兵庫県立がんセンターの同僚と、これまでご指導いただいた先生方へ感謝を申し上げて受賞の言葉に代えさせていただきます。誠にありがとうございました。


川村 麻里子

川村 麻里子

(名古屋大学放射線科)

受賞コメント

 この度は、日本放射線腫瘍学会優秀教育講演賞という名誉ある賞をいただき、畏れ多くありながらも、大変嬉しく思います。優秀教育講演賞をいただくにあたり、まずは講演の機会を下さった副島先生ならびにJCCG(日本小児がん研究グループ)放射線療法委員会の皆様、JASTRO 教育委員会の皆様、そして何より、講演を聞いて下さった皆様に心より感謝申し上げます。

 私は放射線治療と忍容性温存について担当させていただいたのですが、私と一緒に、国立病院機構名古屋医療センター小児科の前田尚子先生が「小児・AYA 世代がんサバイバーの長期フォローアップ」というタイトルで前半に講演をして下さいました。私はその次が自身の講演でしたので、緊張のピークだったのですが、思わず聞き入ってしまう素晴らしいご講演でした。小児がんサバイバーの多くが、がん治療後に直面している生命に関わる問題、生命には関わらないものの、QOLを大きく揺るがす問題などを様々なデータを元に、ご講演して下さいました。更に、そういった患者さんたちがスムーズに成人医療へ移行することが困難である医療現場の現状と、社会保障のカバーが不十分である社会構造の問題なども、とてもわかりやすく、解説して下さったと思います。まだJASTRO会員ページでご講演スライドをみることができますので、この項を読んで下さった方はぜひ、スライドを見ていただきたいと思います。

 私の今回の受賞は前田先生のお力をお借りした部分が大きいと思っておりますが、少しの間、この喜びに浸り、今後も新しい情報を整理しながら、可能であれば皆様と共有していければと思います。この度は本当にありがとうございました。


辻野 佳世子

辻野 佳世子

(兵庫県立がんセンター 放射線治療科)

受賞コメント

 この度はJASTRO 優秀教育講演賞にご選出いただき、誠にありがとうございます。大変光栄に存じます。

 昨年度のJASTRO 大会の教育講演で「肺癌放射線治療の有害事象~放射線肺臓炎を中心に~」というタイトルでの講演を担当させていただきました。実は肺癌放射線治療や放射線肺臓炎についての教育講演をJASTRO 大会・夏季セミナーで行わせていただいたのはもう5 回目です。何回もお疲れ様でしたで賞ということかな、と思っております。毎回同じような内容でマンネリ化しておりお恥ずかしいのですが、もしこれらの講演が会員の皆様の頭の片隅に残り、少しでも日常臨床にお役に立っているようでしたら大変うれしいです。私自身も教育講演の準備や皆様からいただくご質問を通して、いろいろな事を学ばせていただきました。

 教育委員会の皆様におかれましては、毎回のテーマの選定や、ご準備、ご評価など大変なご作業をいつもありがとうございます。JASTRO 大会や夏季セミナーでの教育講演を楽しみにしている会員は 私を含め多いと思います。今後とも充実した教育講演をどうぞよろしくお願いいたします。

 私も今回の受賞を励みに、今後もより一層臨床・教育・研究に精進して参りたいと思いを新たにいたしました。今後とも皆様のご指導ご鞭撻をどうぞよろしくお願いいたします。

Highly Cited Award

2020年度のHighly Cited Awardの受賞おめでとうございます。JRR誌は一貫して高い科学性を追求し、広く引用される論文を採択することを基準としています。その中で先生の論文が多く引用されたことは、真に先生のご論文が優れ、今日の臨床に役立つ事と判断されたことと思います。これからもたくさんの論文をJRR誌にご投稿頂く事を期待しております。

編集委員会 委員長 佐々木 良平

山下 英臣

山下 英臣

(東京大学医学部附属病院)

受賞コメント

 この度は、このような栄えある『Highly Cited Award』を頂戴し、こころより感謝申し上げます。

 受賞対象となった論文は『Survival outcomes after stereotactic body radiotherapy for 79 Japanese patients with hepatocellular carcinoma. J Radiat Res. 2015 May;56(3):561-7.』です。本論文は、JRS 多施設共同研究である体幹部定位照射大西班(Japanese Radiological Society multi-institutional SBRT study group)の班員として国内で体幹部定位照射を数多く実施している数施設(国立がん研究センター中央病院・東大・山梨大・新潟大・京大・山形大など)の肝細胞癌に対する体幹部定位照射のデータを後ろ向きにまとめさせていただいたものです。このような機会を与えて下さった山梨大学医学部放射線医学講座大西洋教授に深く感謝申し上げます。また、私が医師2年目の時に英語論文の書き方を一から教えていただきました国立がん研究センター中央病院放射線治療科長の伊丹純先生に心より感謝申し上げます。最後に、20 年近く私の直属の上司として温かく見守っていただきました東京大学医学部附属病院 放射線科中川恵一先生に心よりお礼申し上げます。

 この受賞を契機とし、今後も実践、研究に励んでいく所存です。ありがとうございました。

優秀査読者賞

優秀査読者賞おめでとうございます。たくさんの論文の査読や、また高い見地からのご意見に定評があります。今後ともよろしくお願いします。

編集委員会 委員長 佐々木 良平

神宮 啓一

神宮 啓一

(東北大学大学院医学系研究科放射線腫瘍学分野)

受賞コメント

 この度は栄誉ある賞をいただきまして誠にありがとうございます。編集委員長である佐々木先生、JASTRO理事長の茂松先生には心から感謝いたします。

 日頃の査読が学会の役に立っているようでよかったです。昨年に引き続きの受賞であり、我ながら査読を頑張ったなと思います。これからも学会誌であるJRRの発展に査読だけでなく、投稿も続けていこうと思います。

 私も編集委員の端くれを担っており、多くの学会員の皆様に査読依頼を受けていただいております。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

 ただ大変残念なことではありますが、査読依頼をお断りになる学会員が少なからずおられることがとても残念です。特に代議員にもなっておられる方には可能な限りお断りにならないようにお願い申し上げます。自分たちの学会誌であるということを自覚され、自分たちでよい雑誌となるように協力をいただけることを切に願います。


優秀査読者賞おめでとうございます。論文投稿も査読も多くこなされ、その高い科学性には頭が下がります。これからもJRR誌の向上にご協力お願い申し上げます。

編集委員会 委員長 佐々木 良平

角谷 倫之

角谷 倫之

(東北大学病院放射線治療科)

受賞コメント

 この度は、優秀査読者賞と名誉ある賞をいただき、ありがとうございました。優秀査読者賞は、査読件数、査読評価点を総合的に考慮して選出されるということで、査読件数およびその査読内容を高く評価して頂きありがとうございました。査読依頼が多かったことは、放射線治療分野での業績が広く認識されたことに対応するのではないかと思い、大変光栄に思っております。今後もJRR 誌のさらなる発展につながるような査読ができればと思っております。


優秀査読者賞おめでとうございます。医学物理、治療計画の分野で最も科学性の高いご意見を頂ける査読者として信頼を置いております。これからもよろしくお願い申し上げます。

編集委員会 委員長 佐々木 良平

中村 光宏

中村 光宏

(京都大学大学院医学研究科)

受賞コメント

 この度は、栄えある優秀査読者賞にご選出いただき、誠にありがとうございます。このような栄誉は自分に縁のないものと思っておりましたので、唯々驚いております。

 受賞の通知を受けて思うことは、この栄誉はけっして自分だけの成果ではないということです。これまで自分を指導し学術的に価値のある点を見出してコメントしていただいた先生方、自分を頼って論文チェックを依頼してくれた同僚や大学院生によって、論理的思考が養われ、建設的な査読コメントができるようになったためであると実感しています。執筆者の中には私より若い研究者もおられます。そのような先生方の研究意欲が増すような査読を心掛けると同時に、Journal of Radiation Research の更なる発展に微力ながら貢献できるよう、精進してまいります。

 最後になりましたが、このような晴れがましい機会を与えていただいた茂松 直之 理事長、白tuti 博樹 大会長、佐々木 良平 編集委員会委員長ならびに役員の先生方に厚く御礼申し上げます。


優秀査読者賞おめでとうございます。多くの質の高い査読をいつもありがとうございます。今後とも是非よろしくお願い申し上げます。

編集委員会 委員長  佐々木 良平

原田 英幸

原田 英幸

(静岡がんセンター)

受賞コメント

 この度は、栄えある優秀査読者賞にお選びいただき、誠にありがとうございます。授賞の通知を受けて、唯々驚いております。小生は、生物分野や物理分野の論文は査読能力がないため辞退させていただいておりますが、臨床分野の論文は、できるだけお受けするようにしております。査読にあたり、執筆者の研究がより良いものになるようにするにはどうしたらよいだろうと考えながら読ませていただいております。臨床論文ですから、日々の診療で遭遇するクリニカルクエスチョンに解を与える論文を読者は求めているはずです。この論文が実際にキャンサーボードや診療科内のカンファレンスでプレゼンされたら、どのような議論が展開されるだろうかということを想像しながら、自分がそのカンファレンスに出席しているつもりで、疑問に思い質問するであろうことをコメントとしてつけるように心がけています。査読が完了した論文が採択されたのか、再提出や却下となったのかということはフォローするようにしていますが、読者が日々の診療で患者と向き合う際に活用しうると思った論文はいずれも最終的に採択されているように思います。

 査読は研究者の義務ですから、今後も微力ながらお役にたてればと存じます。最後になりましたが、このような晴れがましい機会を与えていただいた理事長、大会長、編集委員長の皆様に御礼申し上げます。