第39回日本女性医学学会学術集会

会長挨拶

会長:尾林 聡

第39回日本女性医学学会学術集会
会長 尾林 聡
獨協医科大学 産科婦人科学教室 教授

謹啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申しあげます。

 さてこの度、第39回日本女性医学学会学術集会を、2024年(令和6年)11月9日(土)10日(日)の2日間、ライトキューブ宇都宮(JR宇都宮駅に直結)にて、開催する運びとなりました。

 本学会は1986年に産婦人科更年期研究会として産声をあげ、1992年に日本更年期医学会となりました。更年期から老年期の女性の健康維持という役割や目的を明確にした学会活動が行われ、当時は認知度が低かった更年期以後の女性のQOL向上に大きく貢献してきました。

 2011年には女性のトータルヘルスケアのためには更年期以後の女性を対象とするだけではなく、思春期から老年期に至る全て世代の女性の健康維持を目標とすべく、学会の名称を日本女性医学学会に変更しました。以降も「HRTガイドライン」や「OC/LEPガイドライン」の上梓など活発な活動を行ったところ、現在会員数は約4600名と増加しています。産婦人科医療の本体である日本産科婦人科学会からは日本周産期・新生児医学会、日本婦人科腫瘍学会、日本生殖医学会に次ぐ4つ目のsubspecialty学会として正式に認められており、また、2020年3月には、日本医学会へ第133分科会として加盟承認されました。

 今回のメイン・テーマは「QOL増進のTactics」で、女性医学のさまざまなツールや工夫を集められたらと思っています。秋の学会には毎回2500名前後の参加者が見込まれ、2日間で企画セミナーは20余、一般演題数が200余あり、基礎から臨床まで女性医学に関する知識の習得や深い議論を行うプログラム構成となっています。このように女性医学を学ぶ先生方への教育や、多職種間の連携においても大変貴重な機会となっているため、より多くの参加者に最先端の知識習得と臨床の実践に役立つことを願い、準備をすすめています。

 宇都宮駅東口では2023年8月に、国内では75年ぶりとされる次世代型路面電車の芳賀宇都宮ライトレール(LRT)の運行がはじまり、ライトキューブの1階がターミナル駅になっています。再開発された駅東口のビルやホテルとともに、LRTによる地域を結ぶコンパクトなまちづくりをめざして整備された広場では、イベントなども多く大変な賑わいをみせています。また11月は宇都宮市内や郊外の公園での紅葉の帳も期待できますので、ぜひ現地まで足を運んで、Covid-19前のように活発に御討議していただければ幸いです。