シンポジウム 1.癌病態の核心に迫る~腫瘍免疫の基礎と臨床~ |
|
|
|
|
近年、がん細胞と宿主の免疫応答を制御する免疫チェックポイント分子が、がん免疫逃避機構を担う因子として同定され、がん治療戦略は変革の時期を迎えている。本邦でも免疫チェックポイント阻害薬を軸としたがん免疫療法の開発研究が数多く行われており、その治療成績も報告されている。本セッションでは、新規標的分子やそれらを応用した治療戦略、また治療効果予測に有用なバイオマーカー研究などについて、腫瘍免疫に関する基礎と臨床の最新の知見を示していただきたい。 |
|
シンポジウム 2.癌病態の核心に迫る~癌と腸内細菌の関わり~ |
|
|
|
|
様々な研究技術の発展により、腸内細菌叢は多彩な病態形成に重要な役割を果たすことが明らかになり注目されている。特に癌領域では、腸内細菌叢は発癌のみならず、腫瘍免疫、癌代謝、そして免疫チェックポイント阻害薬を含む化学療法の治療効果にも影響することなどが報告されている。本セッションでは、腸内細菌叢が癌の病態に及ぼす影響とそのメカニズム、また癌治療に関連した腸内細菌叢の変化やそのコントロールが癌治療の成績向上につながるのかなど、最新の知見と今後の展開について広く論じていただきたい。 |
|
シンポジウム 3.腫瘍内微小環境の細胞間相互作用:新しい治療戦略の可能性 |
|
|
|
|
がんはがん細胞のみならず、線維芽細胞や内皮細胞、様々な免疫担当細胞から構成されている。それらはがんの微小環境を構成し、相互に作用しながら、がんの進展や浸潤に大きな影響を与えていることが明らかになってきた。近年、微小環境を構成するがん細胞以外の様々な細胞の動態に着目し、その制御による新たながんの治療の開発が進んでいる。本セッションでは、がんの微小環境についての基礎研究から臨床応用にいたる研究結果を共有し、がんの克服にむけた新しい治療戦略の可能性につき、活発な議論を行っていただきたい。 |
|
ワークショップ 1.ゲノム・遺伝子情報を臨床にどう応用するか? |
|
|
|
|
2000年代半ばに次世代シークエンサーが開発され、大規模なゲノム情報が実臨床へ導入された。がんゲノム解析によりその恩恵を受ける疾患領域があり、がん治療のパラダイムシフトのきっかけとなった。消化器癌、肺癌、乳癌など様々な分野で応用され、がん遺伝子パネル検査の保険収載、liquid biopsyの手法を用いた予後予測や薬剤の選択などゲノム・遺伝子情報を用いた診療が普及しつつある。本セッションでは、現在のゲノム・遺伝子情報を用いた診療の現状と問題点・解決すべき点を示すとともに、この分野の将来展望についてお示しいただきたい。 |
|
ワークショップ 2.癌病態を解明する医用画像診断技術 |
|
|
|
|
がん診療において、内視鏡・CT・MRI・PET・蛍光イメージングなど様々な画像診断が用いられている。近年の技術革新により、がん診療においても人工知能(Artificial Intelligence, AI)の注目度は増している。本セッションでは、がんの診断・リスク評価・治療法選択・術中ナビゲーション・治療効果判定など、がん診療における医用画像診断技術に関する研究や取り組みについて発表していただきたい。また、AIなど先進的な手法に関する前臨床から臨床成績を含めた幅広い研究について、多方面からのエビデンスと臨床データについても歓迎する。 |
|
ワークショップ 3.癌病態を考慮した低侵襲治療 |
|
|
|
|
近年、患者QOLや機能温存を考慮した癌治療の低侵襲化が進んでいる。外科領域では鏡視下手術やロボット手術による低侵襲化、センチネルリンパ節理論を用いた縮小手術、内科領域では内視鏡治療の適応拡大、さらには外科と内科の合同手術(LECS)など、様々な分野で進歩してきた。また、化学療法や放射線療法も新たな薬剤の開発や技術の進歩による低侵襲化が図られてきた。これら低侵襲治療の実現のためには癌病態を考慮した適応や工夫が必要であり、今後のさらなる発展のため、各領域における低侵襲治療の現状や臨床成績を論じていただきたい。 |
|
ワークショップ 4.消化器癌に対するConversion手術の現状と課題 |
|
|
|
|
切除不能進行胃癌や膵癌など様々な癌腫で、化学療法もしくは化学放射線療法後のconversion surgery症例が増加している。長期生存例の報告がある一方で、至適術前治療レジメンと治療期間、切除可否の判断基準、安全な手術手技、術後補助療法の必要性、R1/R2手術症例への対応などの課題も多い。本ワークショップでは、消化器癌の治癒切除不能進行・再発癌に対するConversion therapyについて各施設における治療戦略と成績を示していただき、更なるConversion therapyの成績向上に向けた議論を期待する。 |