大会長挨拶

第31回日本摂食嚥下
リハビリテーション学会学術大会

大会長 香取 幸夫

東北大学耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野 教授

香取 幸夫

この度、第31回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会を2025年9月19日(金)~20日(土)の日程で開催させていただくことになりました。期間中の対面の学術大会を横浜市のパシフィコ横浜ノースで行い、その後にweb開催としてオンデマンド形式の配信を併せて実施します。

この学術大会では、テーマを「いつも楽しく食べる~多職種による安全な食事の支援~」としました。

日本では高齢社会の到来と救命治療の向上に伴い、摂食嚥下に障害をもつ方々が増加しています。摂食嚥下障害の大きな問題は、口から食べることの制限による水分栄養障害、生活の質の低下と、誤嚥性肺炎による生命のリスクです。本大会は障害のある方々の視点に立ち、誤嚥による肺炎や窒息を避けて、楽しく美味しく食べることを目的にします。様々な職種の方々が共に学び、出会い、経験を分かち合うことができるように大会の準備を進めてまいります。

安全に食べて、誤嚥性肺炎を防ぐためには、口腔、四肢、体幹、呼吸の働きに加えて、のど(咽頭・喉頭)の働きが重要です。咽頭・喉頭における嚥下反射の低下は摂食嚥下を困難とし、また咳反射の低下は誤嚥性肺炎の原因となります。今回の学術大会では、のど(咽頭・喉頭)の診察や治療を専門とする耳鼻咽喉(いんこう)科が初めて大会を担当する機会をいただきました。参加者の皆様がのどの働きとリハビリテーションの重要性を分かり易く学ばれ、安全な食事の支援を実践していただけるように努めてまいります。

会期となる初秋の横浜は過ごしやすい季節になることが期待されます。2023年の芳賀大会長、2024年の弘中大会長の素晴らしい企画をお手本とさせていただき、多くの職種の方々に向けたプログラムを準備してまいります。また学習的なプログラムをwebでオンデマンド放映する予定です。どうか全国から多くの皆様のご参加、ご発表をお願い申し上げます。

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