大会長挨拶

第32回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会 大会長 加賀谷 斉(国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 副院長 リハビリテーション科部長、摂食嚥下・排泄センター長、健康長寿支援ロボットセンター長)

第32回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会
大会長 加賀谷 斉
(国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 副院長
リハビリテーション科部長、摂食嚥下・排泄センター長、
健康長寿支援ロボットセンター長)

この度、第32回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会を2026年9月11日(金)〜9月13日(日)に神戸国際展示場、神戸ポートピアホテル(兵庫県神戸市)で開催させていただくことになりました。今回は開会式を2026年9月11日(金)に行う3日間の学術大会となります。その後にはweb開催としてオンデマンド形式の配信も併せて実施いたします。

本学術集会のテーマは「State of the Artを超えて(Beyond the State of the Art)」とさせていただきました。State of the Artは最先端という意味です。本学術集会には国内外から多数の一流の研究者、臨床家を招き、摂食嚥下に関する多くの世界最先端を学ぶことができます。われわれに課せられたことは、それで満足するのではなく、最先端の先、すなわちState of the Artを超えた先を目指すことです。もう1つ、本学術集会のテーマにはArtの状態(State)を超えるという意味も込めています。リハビリテーションの世界では昔から芸術的な手技を持つ療法士が存在していました。芸術作品であれば後世に残すことは可能ですが、手技はScienceにならない限り、継承できません。Artを超えてScienceとして後世に残すのがわれわれの使命でもあります。

学会では例年通り海外招待講演、特別講演、教育講演、シンポジウム、共催セミナー、一般演題、機器展示などを予定します。また、ポストコングレスも開催いたします。今回は教育講演を「摂食嚥下のState of the Art」として、多くの講師の方にそれぞれの分野の最先端を語っていただく予定です。これらを通じて様々な意見交換の場を現地で提供したいと考えております。アジアの国々からは日本の摂食嚥下リハビリテーションを学びたいという多くの若手研究者が来日しています。AIの進歩により言語のバリアーが随分と低くなっており、彼らとの交流から得るものも多いと思います。

ここ数年の9月中旬は真夏のような暑さが続いていますが,どうか全国から多くの皆様のご参加、ご発表をお願い申し上げます。