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この度、第32回日本心血管インターベンション治療学会学術集会(CVIT2024)においてリポ蛋白(a)[Lp(a)]検査の啓発を目的とした検査ブースを共催企画することにいたしました。
循環器病に係る対策に関する基本法が平成30年に制定、令和元年より施行されました。各都道府県において循環器病対策推進計画により、循環器病の診療情報の収集・提供体制の整備が進められております。その中で、循環器病の予防や正しい知識の普及啓発は1つの重点項目となっており、『循環器病の発症予防及び重症化予防』、『子供のころからの国民への循環器病に関する正しい知識(循環器病の予防、発症早期の適切な対応、重症化予防、後遺症等)の普及啓発の推進』、『循環器病に対する国民の認知度等の実態把握』が求められております。
近年海外において、心血管疾患のリスク評価としてLp(a)が再び注目されております。Lp(a)の歴史は古く、Lp(a)と心血管疾患との関連については1990年代をピークに多くのエビデンスが報告されておりますが、その後、他の様々な医学の発展に注目が集まったことを背景に、Lp(a)の認知は低くなり、測定機会も少ない現状となっております。しかし、ここ数年、欧米を中心にLp(a)に関するガイドラインやコンセンサスステートメント1)-6)が発信され、心血管疾患のリスク評価としてのLp(a)の意義が見直されつつあります。Lp(a)の値の多くは遺伝的に規定され、Lp(a)高値は動脈硬化性疾患の独立した心血管疾患のリスク因子であり、心筋梗塞、末梢動脈疾患、虚血性脳卒中および心血管関連死亡との関連があることが報告されています。欧州動脈硬化学会から発信されているLp(a)コンセンサスステートメントによると、Lp(a)高値に伴う心血管疾患のリスクは、脂質など管理可能な心血管疾患のリスク因子への介入が必要と述べられており、Lp(a)測定による心血管疾患のリスク評価は本邦が目指す循環器病の予防対策の一助にもなる可能性があると考えております。
この検査ブースは本邦においては学術集会においてLp(a)検査認知向上を目的とした初の企画であります。本学会員参加者の皆様においては、本検査ブースに立ち寄っていただき、今一度、心血管疾患のリスク評価としてLp(a)検査の必要性を考える機会としていただくことを期待しております。
第32回日本心血管インターベンション
治療学会学術集会
会長 五十嵐 康己
(JA北海道厚生連 札幌厚生病院)
参考文献
1) Eur Heart J. 2022 Oct 14: 43(39): 3925-3946
2) Atherosclerosis. 2023 Jun:374:107-120. doi: 10.1016/j.atherosclerosis.2023.04.012. Epub 2023 Apr 28
3) Can J Cardiol. 2021 Aug;37(8):1129-1150. doi: 10.1016/j.cjca.2021.03.016. Epub 2021 Mar 26.
4) Eur Heart J. 2020 Jan 1;41(1):111-188. doi: 10.1093/eurheartj/ehz455.
5) Circulation. 2019 Jun 18;139(25):e1082-e1143. doi: 10.1161/CIR.0000000000000625. Epub 2018 Nov 10.
6) J Clin Lipidol. 2019 May-Jun;13(3):374-392. doi: 10.1016/j.jacl.2019.04.010. Epub 2019 May 17.
Lp(a)検査ブース 実施概要
Lp(a)検査ブース開催内容 |
受付可能な検査数には限りがありますことをご容赦くださいますようお願いいたします。 |
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