日本人類遺伝学会第67回大会(The 67th Annual Meeting of the Japan Society of Human Genetics)

大会長挨拶

会長

日本人類遺伝学会第67回大会
大会長 左合 治彦
国立成育医療研究センター 副院長
周産期・母性診療センター長、遺伝診療センター長

大会テーマ:Back to Basics!

このたび、伝統ある日本人類遺伝学会第67回大会の大会長を仰せつかり、大変光栄に存じます。大会副会長である国立成育医療研究センター周産期病態研究部の秦健一郎部長とともに、2022年12月14日(水)〜17日(土)の4日間、パシフィコ横浜にて本大会を開催させていただきます。

近年、遺伝医学は飛躍的な進歩を遂げ、疾患原因や病態の解明にとどまらず、体質や素因などに関わる多様性の解明、種々のゲノム解析技術の開発、ゲノム解析を用いた新しい臨床検査技術など、輝かしい成果が次々ともたらされています。癌ゲノミクス、再生医療、創薬、ワクチン、難病、生活習慣病ケア、出生前検査など幅広い医療分野に大きな影響を及ぼし、プレシジョン・メディシンなどの新しい医療の取り組みも始まりました。ゲノム科学の潮流は大きなうねりとなって健康にかかわるすべての分野に押し寄せております。

大きな恩恵をもたらしている一方で、あまりに進歩の早いゲノム科学の潮流にのまれ、研究や医療の原点や本質が見失われそうになることが懸念されます。そこで本大会のテーマは「Back to Basics!」とさせていただきました。ゲノム医学、人類遺伝学における研究や医療の原点に返り、その本質をもう一度深く考える契機となる大会とし、本学会およびゲノム科学のさらなる発展を目指したいと考えております。

ゲノム科学に関連した最新の知見や多様な情報に触れるとともに、様々な分野の方々と交流できる大会、そして良質な驚きと多様性の実感が得られる大会にしたいと思います。多数のご参加をいただけるよう心からお待ちしております。