第89回日本循環器学会学術集会
会長 室原 豊明
(名古屋大学大学院医学系研究科 循環器内科学 教授)
このたび、第89回日本循環器学会学術集会を、2025年3月28日から3日間、パシフィコ横浜にて開催させていただくことになりました。この歴史と伝統ある日本循環器学会の年次総会の会長を務めさせていただく機会を与えていただき、会員の皆様にあらためて感謝申し上げます。
オンサイトの学術集会は、学会員が一堂に対面で会して、循環器学に関わる最新情報を集め、お互いに交流を深める上で大きな意義を有していると考えます。今回の学術集会では、昨今の若手医師の「内科離れ」、ひいては「循環器離れ」を危惧し、再度循環器病学を目指す医療者の心意気に立ち返って、メインテーマを「私たちは循環器が好き - We Love Cardiovascular (CV) Science -」といたしました。基礎・臨床を問わず、循環器領域の最先端の魅力を余すことなく、若手医師や研究者、さまざまなメディカルスタッフの皆様と共有できればと考えております。学会の目玉である美甘レクチャーには、数多くの日本人研究者のメンターでもあられます、Prof. Kenneth Walsh先生 (University of Virginia, USA)、真下記念講演には東京大学教授の児玉 龍彦先生をお招きしご講演いただきます。また、今回の学術集会では「災害」、特に「地震災害」にもサブテーマとして焦点を当てたいと思っています。昨今の日本における多くの大規模地震災害を目の当たりにし、学術集会期間中の巨大地震や大津波警報発出の可能性について考えるようになりました。そこで学会初日には、緊急時の防災避難シミュレーションの時間も設定したいと考えています。特別講演には地震工学・防災の権威であられます、福和 伸夫先生(名古屋大学)をお招きし、ご講演いただく予定です。
会員の皆様におかれましては、是非とも第89回日本循環器学会学術集会に足を運んでいただき、「私たちは循環器が好き - We Love Cardiovascular (CV) Science -」という原点スピリッツに立ち返って、最先端の循環器病学に触れ、活発な議論と交流を楽しんでください。それでは、春爛漫の横浜にてお会いしましょう。
© The 89th Annual Scientific Meeting
of the Japanese Circulation Society(JCS2025)